ブックタイトルメカトロニクス11月号2016年

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概要

メカトロニクス11月号2016年

MECHATRONICS 2016.11 9所在地:U R L:事業内容:山梨県大月市http://www.nisseiweb.co.jp転造機の製造/販売、転造部品加工、など。株式会社 ニッセー・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・を指定できます。加工法は、主軸を回転させずに指定した回転角度でワークに寄せ、ダイスがワークに接触してからダイスの回転を始めます。ねじを締めた時に常に一定の方向に揃えることのできるようなねじ部品や、ワークの任意の回転角度でのマーキング、ワークのねじ加工部以外の部位のチャックなど、転造加工後の様々な後処理工程にも対応できます。 「押込み転造」は、同期して回転し、間隔を一定に保ったダイス間に素材をダイスの軸へ平行に押し込んでいく転造加工法です。精度の高いスプライン加工に利用されます。素材とダイスを同期回転することにより、騒音を軽減し、工具の長寿命化を図ることができます。 「可変ピッチ/可変切込み転造」は、各制御軸を1つの時間軸上で独立に制御し、複雑な形状を転造する加工方法で、1つ刃形状の加工ダイスを使います。加工中にピッチを変化させるのは、CNCプログラムにより転造加工中に主軸傾斜角を変化させることで行い、切込み量を変化させるのは主軸台の移動(切込み量)を変化させることで行います。 当社の丸ダイス転造機は、お客様のニーズにより生まれたこのような加工方法により、従来の転造加工のメリットを保持したまま、切削/研磨加工並みの加工精度を実現することが可能となります。 御社の『パーフェクトロックボルト』と 最近開発された『Z-COMET』について 特徴などお聞かせ下さい新仏:『パーフェクトロックボルト』は、2 つのピッチの異なるナットにより、機械的に緩みを防止して締結するためのボルトで、この2 つのナットに対応する溝がそ写真4 ギヤ仕上げ専用転造機『Z-COMET』レーザ加工品斜面タイプクロスタイプ写真6 電動パワーステアリング(EPS)用ウォーム写真3 『パーフェクトロックボルト』の構造図写真5 針上の微細加工例(レーザ加工品が従来品、斜面タイプとクロスタイプが転造加工品)れぞれボルトに転造加工されています(写真2)。構造としては、ダブルナット方式で2 つのピッチの異なるナットが同じボルトに嵌合しています(写真3)。ポイントは、外側の細目ナットで、振動時に並目と細目ナットが供回りした場合、同じ回転でも進みの遅い細目ナットが内側の並目ナットを押さえ、緩みを物理的干渉により防止します。 この複雑なねじ山をもつボルトは、当社の転造技術によって実現されております。転造では、金属の繊維を分断せず加工することから強度が向上し、同一径/同一素材の切削ねじと比べ、約2 倍の強度が得られます。振動が多く定期的な増締めが必要な個所や、構造的に緩んでは困るような個所などの緩み防止ソリューションとして最適です。現在は、形状を変えた『パーフェクトロックボルト(PLB-V2)』を開発し、すでにサンプル出荷を始めており、来年より本格的な販売を予定しています。 次は『Z-COMET』についてですが、この製品はダイスを修正せずに歯筋修正が可能なギヤ仕上げ専用転造機になります(写真4)。歯面仕上げ加工で要求される数μmの歯形、歯筋の調整を可能にするために、主軸の剛性、支持装置の剛性を高め、テーパ軸のNC 制御を開発しています。 特徴としては、主軸の傾斜軸/テーパ軸の調整により、クラウニング/ねじれ角/左右のねじれ角差を調整でき、これによりダイスの修整を減らし、熱処理条件の変化にも対応でき、金型が摩耗しても転造機で補正することができます。また、高剛性なワーク支持主軸とハウジング/コレットチャックによる内径把持/ワーク回転制御を行い、これにより転造中もワークの位置を理想的に維持し、ダイスの表面形状を正確に転写して、ピッチ精度が向上します。さらに、当社従来機の『コメットCNC転造機(FA20CNC)』より大きな190mm 外径のギヤ加工が可能になります。 今後の展開についてお聞かせ下さい新仏:当社では、お客様からの様々な転造加工依頼に対応するため、3 年程前に熟練のエンジニアを集めた専門部署として「転造開発営業室」を開設しています。この部署では、お客様から依頼される難易度の高い転造加工に対応しながら、社内の他の営業部にも転造加工における様々な情報提供を行っています。 最近では、カテーテル挿入用針の視認性を上げる模様付けに転造加工が採用されました(写真5)。当社の高精度CNC 転造機とマイクロ溝成形ダイスにより、0.1mmピッチの25μm 深さの溝の細密仕上げ加工を実現しています。製品表面は、転造加工によって塑性硬化し、強く滑らかになっています。また、電動パワーステアリング(EPS)用ウォームにも採用され、今回は荒転造→ワーリング→研削→仕上げ転造といった流れで行っています(写真6)。 この部署では、転造加工の可能性を幅広い分野に広げていけると思うので、今後も様々な案件にチャレンジしていきたいと考えています。 それから、当社の主力である転造機や転造加工以外でも転造加工油の販売に力を入れていきたいと考えています。転造機や転造加工は、すぐ売り上げにつながることはないので、それをフォローできるような製品を販売したいと色々検討していました。そのような時に、それほど世に出回っていない転造加工油に目をつけ、たまたま大手石油メーカーに協力して頂けることになったので、製品開発をスタートすることができました。すでに数年前から販売を開始していますが、今後は次の段階にステップアップして、転造機や転造加工と並ぶ主力製品に成長させていきたいと考えています。 そのために、転造加工開発実験、機械設計、技術営業のスタッフを増員し、合わせて当社のスローガンである「日々ワクワク、ドキドキ、キラキラと!」を社員全員で実現していくつもりです。本日はお忙しい中ありがとうございました。