ブックタイトルメカトロニクス5月号2016年

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概要

メカトロニクス5月号2016年

MECHATRONICS 2016.5 11所在地:U R L:事業内容:埼玉県所沢市https://www.hp-vanguard.com/モーションコントロール製品を主体とした各種ドライバ・コントローラおよび応用製品の開発/製造/販売、テーピングマシンの開発/販売、テーピング加工および外観検査サービス。株式会社バンガードシステムズ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・性を最大限まで引き出し、高速回転、高トルクを実現します。負荷に応じて最適な電流制御を行うため、高効率な運転が可能です。さらに、1台で4種類の制御(位置/速度/押し当て/トルク制御)が可能で、それぞれの制御モードへの切り替えも瞬時にできるため、お客様の装置に最適な制御が可能です。 そして、研究/技術開発、計測/生産分野だけでなく、最近では医療分野にも応用されるようになりました。このように、幅広い分野において、これまでにないような新しいものづくりソリューションを提供しています。 次にテーピングサービス事業部ですが、こちらの事業部では、万全な作業環境下で次世代新タイプのパッケージやカスタム品における品質/短納期など、お客様のあらゆるニーズにきめ細かく対応し、常に一歩先行くサービスを提供しています。お客様としては、電子部品メーカー、商社、ボード実装メーカーが対象になっています。例えば、電子部品メーカーが新たな製品を試作した時に、お客様にその製品のサンプルを配布したりしますが、それを試作の段階で自社の量産工場を使うことは難しいこともあります。そういう場合は、当社を利用して頂いています。商社やボード実装メーカーも同じように、多品種少量のケースで当社を利用して頂いています。また、納期もワンディデリバリーを基本にしていることが、大きな特徴になっています。 ME事業部とテーピングサービス事業部の仕事内容は、離れているように思われがちですが、同じ市場をターゲットにできる可能性を秘めています。そのため、本社に統合し、案件によっては協力しながら進めるような体制を整えていますが、ゆくゆくは営業も一体化を目指していきたいと考えています。 2つの事業部で協力されている製品など 御社の主力製品についてお聞かせ下さい池野:ME 事業部では、知能化ドライバ『PRO-FUSE』になります(写真2)。この製品は、国から助成金を頂いて開発を行っています。締付けトルクを制御して、スマートフォンなどで使われる微細ねじM0.8~2.0や小ねじM2.0~3.0を正確に締めることができ、当社独自の機構設計により小型/軽量化を実現しています。付属専用アプリケーション『Pro-E Expert』を使えば、ねじ締めトルクをリアルタイムに履歴管理することができます。また、当社独自の制御技術により、ねじ締め経過、結果のトルクを設定/管理でき、電流値換算±5%の高精度でトルクを制御します。さらに、Modbus / TCP 通信でPLCやロボットコントローラなどから簡単に制御でき、システムの構築が早くできるといった特徴をもっています。 それから、高精度なねじ締めの自動化に貢献するねじ締めロボット『PRO-ROBOT』を開発しています(写真3)。この製品は、『PRO-FUSE』だけでなく『STServo』のCMBタイプ(モータ/エンコーダ/ドライバ/コントローラのオールインワンタイプ)も搭載しており、微細ねじを高速/高精度に締める専用ロボットです。ねじ締めに関しては、テーピングサービス事業部でもねじのテーピング化を協力して進めています。 そして、電動アクチュエータ『DSP-Servo』といった製品も開発しています(写真4)。この製品は、モータ/エンコーダ/ドライバ/コントローラが一体化しているため、駆動装置の設置スペースが不要になります。また、モータケーブル、エンコーダケーブルの配線が不要なので、工数の削減に貢献します。位置/速度/トルク/押し当て制御が可能で、高トルクや高速度の位置決めもスムーズに行えます。お客様のニーズに合わせた多様なスライダカスタマイズにも対応できるなどの特徴をもっています。 あとは、半自動テーピングマシンや剥離強度テスタの設備販売もおこなっており、その中で主力の『VS-120』を紹介します(写真5)。この製品は、電子部品などをエンボスキャリアテープ内に手動で挿入し、カバーテープをシール、テープフィード、巻き取りまで自動で行うテーピングマシンです。段取り換えが容易な簡易フローティング方式を採用し、テーピングデータは16品種まで登録できます。小型/軽量によりどこでも設置可能で、作業台スペースが大きく作業効率をアップさせます。画像センサの搭載、インラインへの組み込みも可能といった特徴をもっています。 その他にも、独自性のある様々な製品をラインアップしています。 今後の展開についてお聞かせ下さい池野:1つは、『ST-Servo』の応用範囲を広げていくことが挙げられます。現在、医療関連とテンションコントロールの分野で研究開発を進めており、大学との共同研究や、ほかにも色々と応用が可能だと思っているので開拓を行っていきます。 それから、『PRO-FUSE』の市場展開にも力を入れていきます。海外では、特に中国におけるスマートフォンの製造現場で多くの需要が見込めると予想しており、ビジネスチャンスに繋がるのでターゲットになっています。そのために、様々なオプションや周辺機器の開発も行っており、さらに今年の3月には営業技術サポートの拠点を中国国内にオープンさせています。 国内においては、メカ部品のねじ締め製造現場などから引き合いがきているので、そういうニーズにも対応していきたいと考えています。国内では、M3.0 位の小型ねじを締めるような需要がそれほど多くないので、需要の見込めるM4.0まで対応する製品を開発し、国内での市場展開強化に向けた準備を行っています。 あとは、テーピングサービス事業の強化も行っていきます。特に、自動車関連の電子部品に力を入れていき、如何に安くサービスを提供できるかにチャレンジしていきます。そのために、今まで多品種少量など人が手で行っていた作業を機械で対応する知能化テーピングマシンと、現在導入しているテーピングマシンより3倍ほど高速にした知能化高速テーピングマシンの2台を新たに開発し、今後実用化していきます(写真6、7)。本日はお忙しい中ありがとうございました。写真7 知能化高速テーピングマシン写真5 エンボスキャリアテープ半自動テーピング装置『VS-120』写真4 電動アクチュエータ『DSP-Servo』 写真6 知能化テーピングマシン写真3 ねじ締めロボット『PRO-ROBOT』