ブックタイトルメカトロニクス12月号2015年

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概要

メカトロニクス12月号2015年

MECHATRONICS 2015.12 43に、現状の多様性、国内政策、および、開発途上国をはじめとする各国の特殊なニーズを考慮し、・2012 年を「すべての人のための持続可能エネルギーの国際年」と宣言することを決定する。(7)2013 年:国際水協力年(International Year of Water Cooperation)<図表5> 世界70億人のうち9億人は汚れた水しか飲めない。汚水に起因する下痢で毎日4,400人の子の命が失われているといわれている。世界各国が「水」という貴重な資源を利用していくうえで、平和と開発に資する形で管理することを目指し、協調してこれに取り組むための基盤を提供することを目指している。(8)2015 年:国際土壌年(International Year of Soils)<図表6> 土壌は、食料や燃料、医薬品の基礎となるだけでなく、私たちの生態系に とっても不可欠なものである。土壌は、農業開発、食糧安全保障などの基盤で、地球の生命を維持する要であるが、世界では砂漠化に直面する国もあることなどから、土壌への理解を深めようと、2013 年12 月の第68 回国連総会で、2015 年を「国際土壌年」とすることが決議され、テーマは「元気な暮らしは元気な土から」とされた。また同時に12月5日を「世界土壌デー」とすることも決定された。(以下、次号に続く)【補遺】畠山重篤氏について 本連載第164 回で紹介した“森は海の恋人”の畠山重篤氏に関するTV 番組放映が以下のように行われた。・番組名:SWITCHインタビュー・達人達(たち) 畠山重篤(カキ養殖家)と宮崎学(動物写真家)が対談:海の賢人と山の賢人がいま日本人に伝えるメッセージとは・日時:2015 年10 月10 日(土)22:00-23:00、NHK E テレ(再放送:10 月14 日(水)深夜0:00-1:00、NHK Eテレ)(2015.10.19日記)<参考資料>1)国際連合広報センターのURL2)国際連合広報局・(翻訳)八森充:「国際連合の基礎知識(改訂版)」関西学院大学総合政策学部(2015.4)る人々に対して、国際社会の認識を高めることを目的として決定されたが、それまでに国際連合を中心とした議論が長年にわたり以下のように続いていた。・1974 年:国連総会において、「砂漠の拡大を防ぎ、被災している開発途上国を支援し、経済発展を保障するため、国際社会は早急に具体的な手段を講じる必要がある」との勧告がなされた。・1977 年:国連砂漠化会議が開催され、砂漠化の進行によって多くの乾燥地域における生活レベルが低下していることから、2000 年までに健全な土地利用を確立し、砂漠化の影響を受けている地域の社会・経済的発展を確保することを目的とした「砂漠化防止行動計画」を採択した。・1992 年:国連環境開発会議において、21 世紀に向けた持続可能な開発を実現するために各国及び各国際機関が実現すべき具体的行動計画を定めた「アジェンダ21」が採択された。この中で、砂漠化問題については、早急に国連砂漠化対処条約を策定することが求められた。・1994 年:アジェンダ21 を受けて、「国連砂漠化対処条約」(United Nations Convention toCombat Desertifi cation)が1994 年6 月17 日に採択された。・1996 年:同条約は、1996 年12 月26 日に発効した。 2006 年は、砂漠化に対処するための国際的な協力を定めた「国連砂漠化対処条約」が発効して10年の節目の年となることにより、国際連合はその第58回総会において、国際社会が砂漠化への対処をさらに促進することを目的として、2006年を「砂漠と砂漠化に関する国際年」とする決議を採択した。 世界の乾燥地は、地表面積の40%以上を占め、そこには世界人口の3分の1にあたる20億人近くが暮らしている。乾燥地に住む人々の大半にとって、生活は厳しく、将来の見通しも安定していない。また貧困、持続不可能な土地管理、そして気候変動は世界中で、乾燥地を砂漠へと変えている。その砂漠化がまた、貧困を生み出している。特に問題が深刻なサハラ以南アフリカや南アジアでは、乾燥地の劣化が極端な貧困と飢餓の根絶にとって大きな障害となっており、環境の持続可能性確保への取り組みを危機にさらしている。(4)2010 年:国際生物多様性年(International Year of Biodiversity<図表2> 2006年の生物多様性条約第8回締約国会議の勧告に従い、同年12月の第61回国連総会において、2010 年を国際生物多様性年とすることが決定された。 その目的としては、以下の3つの項目が記されている。①生物の多様性の保全②生物多様性の構成要素の持続可能な利用③遺伝資源の利用から生ずる利益の公正で衡平な配分及び生物多様性の2010年目標(「現在の生物多様性の損失速度を2010年までに顕著に減少させる」という目標)を達成するための認識を高めること。(5)2011 年:国際森林年(International Year of Forests)<図表3> 国際森林年は、世界中の森林の持続可能な経営保全の重要性に対する第1回の国際森林年として1985 年に行われ、2006 年の国連総会決議により、2011 年に第2 回目が行われた。 国際森林年は世界中の森林の持続可能な経営保全の重要性に対する認識を高めることを目的にするもので、各国に対し積極的な取組や国内委員会の設置が要請されている。国際的なスケジュール(主なもの)① 2010 年12 月に石川県で行われる国際生物多様性年クロージングイベントの際、国際森林年とのブリッジングセレモニーを実施。②第9 回国連森林フォーラム(UNFF)会合(国連本部、2011 年1 月~ 2月開催)の際、国際森林年を公式に立ち上げ。③ 2011 年2 月に国連本部において、国際森林年クロージングセレモニー及びフォレストヒーローズ授賞式を実施注)。注)フォレストヒーローズ受賞者の一人に、日本から畠山重篤氏(牡蠣養殖家)が選ばれた。(6)2012 年:すべての人のための持続可能エネルギーの国際年(International Year of Sustainable Energyfor All)<図表4> 持続可能な経済開発と国連ミレニアム開発目標(MDGs)の達成には、エネルギーへのアクセスがきわめて重要であることから、国連は2011 年12 月に開催した第65 回国連総会において、2012 年を「すべての人のための持続可能エネルギーの国際年」と定めた。その決議文には以下のように記されている(部分的に省略)。・環境と開発に関するリオ宣言およびアジェンダ21の諸原則を再確認するとともに、持続可能な開発に関する世界首脳会議実施計画(「ヨハネスブルク実施計画」)に盛り込まれた、持続可能な開発のためのエネルギーに関する提言および結論を想起し、・開発途上地域に暮らす30 億人以上が、調理と暖房の熱源を伝統的バイオマスに依存していること、15億人が電気を利用できないこと、およびエネルギーが供給されていても料金を支払えない貧しい人々が数百万人いることを憂慮し、・よりクリーンなエネルギー技術とすべての人のための気候変動に強い未来に投資することの重要性、および、持続可能な開発のために、信頼性が高く、安価で経済的に持続可能、かつ社会的に受容可能で環境上適正なエネルギー・サービスとエネルギー資源へのアクセスを改善する必要性を重視するととも<図表4>「すべての人のための持続可能エネルギーの国際年(2012)」のロゴマーク<図表5>国際水協力年(2013)」のロゴマーク<図表6>国際土壌年(2015)」のロゴマーク