ブックタイトルメカトロニクス3月号2015年

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概要

メカトロニクス3月号2015年

44 MECHATRONICS 2015.3表2‐47 視聴性から要望される液晶表示装置への改良事項《第71回》2 設計から始めよう(その69)6.直下型 ( ダイレクト) 照明装置(4)画面輝度制御(その3) 永い間親しんできた我が家のブラウン管方式テレビセットを産廃物処理業者に委託した後で、昨年の夏に液晶方式テレビセットに切り換える事にした。10畳の室内で視聴するのでそれほど大きな画面は要らない。液晶表示技術について日本の技術は世界一だと高い評判を聞いていたので、迷わずインターネットを検索して32型を購入した。やがて搬入され、期待しながらスイッチオン。家族並んで画面を覗き込んだが、どうも納得できない。正面では鮮明な映像だが、斜め端に座っては画面が霞んで見える。それに32型は少々大きく感じる。そんな画面に使用しているうちに馴染むであろうと数日は過ごしたが、我慢できず。メーカに連絡したところ、実状を調査に来た営業マンは品質の非を認めたのであろう、黙って引き取ってくれた。次は電器量販店に出向いて10種類ほどの実機を観察。驚いたことに多くの機種は視野角45°以上では画像が白んで見えてしまうのであった。その中で真横からも画像が確認できて、画面サイズ28型も適当だと気に入った商品を見つけ、早速に搬入してもらった。しかしそれは外国製品。画面を見ながら私は日本産の商品でない悔しさを拾うばかりである。日本産業界は製品の開発技術が世界屈指であろうが、市場での商品展開はまだ完全ではないのであろうか・・・と疑ってしまう。 液晶物質の異方性をライニッツァ(オーストリア・植物学者)が1888年に発見して、知らせを受けたレーマン(独・物理学者)がその翌年に液状結晶と名付けているが、画像表示装置として商品化されるようになったのは、1970年代以降である。製品としての液晶材料の開発が成熟してゆく経過で、当初は一人だけの観視であったために問題とならなかった視野角の狭さはやがて痛