ブックタイトルメカトロニクス1月号2015年

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概要

メカトロニクス1月号2015年

MECHATRONICS 2015.1 11所 在 地:U R L:事業内容:東京都世田谷区http://www.fi rst-cad.comCAD / CAMソフトウエアの開発、など。株式会社 ファースト・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 貴社主力製品であるSTARTについて お聞かせ下さい斉藤:STARTは、システム設計から、新規設計、製造設計、各種製図などの業務において、より高い効果を生み出すことができる電子業界唯一のワンパッケージデザインツールです(写真1)。また販売以来、上位機種による買換えはなく、すべて保守契約範囲内によるバージョンアップで対応しています。1991 年の開発当時は、UNIX 版でのリリースでしたが、1997 年にはWindows NT 版をリリースし、1999 年にはCAD /CAM 融合をリリース、2004 年にはセル構造に対応したVer3をリリースし、現在ではシンプル操作と高度な処理機能を実現したVer4をリリースしています。 特徴としては、CAD / CAM 融合ということが1つのポイントになっており、使用用途としては、デバイス設計、分析/編集/補正、インタフェース、カスタマイズの4つの分野に分かれます。デバイス設計では、様々な電子デバイスの設計に特化した機能を装備しており、構想設計から詳細設計に至る各業務において、より高い効果を実現しています(写真2)。また、その時代の主力製品から、次世代の開発製品も視野に入れた設計ツール環境を構築することができます。分析/編集/補正では、豊富な編集機能や特殊な補正機能で、様々な製造プロセスの幅広い分野をカバーすることができ、データ準備の手戻りや歩留まり改善、製造コスト削減など、あらゆる電子デバイスにおけるものづくりの合理化を支援するCAMの役割を果たしています(写真3)。インタフェースでは、次工程をSTARTで制御することで、管理費やメンテナンス費などのコストが削減できます(写真4)。最近では、3Dプリンタの普及によりCADから直接ものをつくるという流れができたので、加工機や検査機のメーカーと協力してインタフェースの部分について開発を進めています。カスタマイズでは、開発当初よりメニューのカスタマイズやデータベースの公開など、ユーザーがカスタマイズしやすい環境を提供することで、他社にない独自の技術ノウハウを構築することができます(写真5)。また、「SeF(START EXECUTEFORMAT)」という専用のプログラミング言語を実装しているため、STARTに配置/登録してあるデータに対して特定の処理を実行させることができます。 統合設計環境は、各デバイスの専用CADがあって、それにCAMがあって、シミュレーションのコンバータツールがたくさんあるのですが、1 枚のデータベース上でそれらのことがすべてできるというのがSTARTの大きな特徴になっています。また、START のもつ豊富な編集機能やインタフェースで、様々なシステムとのスムーズな連携を実現する、設計環境統合ツールとしても効果を発揮します。 製品ラインアップとしては、標準版/機能限定版/View 版の3 種類があり、『3D-SET』、『特殊補正パック』、『I / Fパック』のオプションも利用できます。標準版は、設計/編集/製図業務などで必要な要素が一本に融合されたパッケージです。そして機能限定版は、標準版から幾つか機能を選定したパッケージになっています。View 版は、データ検証を目的として、サイズや経路、3D構造表示を解放した登録制の無償ビュワーになっています。View 版だけでも様々なデータ検証が行えるため、登録者数が非常に多くなっています。 最近の運用実績について お聞かせ下さい斉藤:最近では、2008 年から今年にかけて実施された国家プロジェクトである「ドリームチップ・プロジェクト」において、2機種の実証デバイスで運用して頂いた実績があります。 これは、従来からチップ/インタポーザ/ボードはそれぞれに最適されたCADソフトウエアで設計されるため、設計図面(電子データ)のフォーマットはそれぞれ異なっていますが、3次元LSIではチップ/インタポーザ/ボードがすべて構成要素になるため、電源モデリングをおこなう上ではこのフォーマットの違いが大きな障害になっていました。近年では、これらの構成要素を単一のフォーマットで表現できる統合フォーマットがデファクトとして流通し始めていますが、STARTを使用すれば従来の設計環境を何ら変更することなく統合フォーマットを作成することができるので、極めて効率的に3 次元LSIの電源モデリングを実施することが可能になります(写真6)。さらに、先程もお話した1枚のデータベース上で一括編集できる機能や、低価格で提供できること、そしてサポートが充実していることなどが運用に繋がったと思います。 またその他にも、SiC のパワーデバイスの開発や次世代に向けた光エレクトロニクスなど、最先端のプロジェクトに運用実績があります。それらすべてに共通することは、STARTを主軸に置いた統合設計環境を構築していることです。 今後の展開についてお聞かせ下さい馬場:今後は、以前より検討していた“共通化”ということを一つのテーマに唱えていきます。このような取り組みは、JEITA(一般社団法人電子情報技術産業協会)やJPCA(一般社団法人日本電子回路工業会)などでも検討されているようで、最近ではJASVA(一般社団法人日本半導体ベンチャー協会)が母体となり、「電子デバイス産業の川上から川下に亘る横断的戦略組織」となるNEDIA(一般社団法人日本電子デバイス産業協会)を立ち上げたということをつい先日知りました。これは、電子デバイス産業をピラミッド型に例えると、ある標準化によりそのピラミッドの頂上から裾野までスムーズに事が運んでいくような、仕組みづくりのための立ち上げだと思っています。 当社もCADにおいて、大手メーカーから個人事業主までスムーズに連携の取れるような環境づくりを進めていくために、STARTの機能限定版を強化していく予定です。標準版は高価なものになっていますが、機能限定版を強化することにより、今までの資産を継承しながら必要な機能だけをチョイスすることで、低コストでCAD 設計が行える環境を提供していけます。それにより、大手メーカーだけでなく個人事業主、あるいは学生でも購入することができるようになり、データ間の垣根もなくなっていくであろうと思っています。さらに、3次元構造体のデバイスや光エレクトロニクスなどの新しい分野にも展開していきます。 当社は、このようにSTART の機能限定版を強化することで、統合設計環境の“共通化”に少しずつですが近づけると考えています。本日はお忙しい中ありがとうございました。写真6 STARTの運用事例写真3 分析/編集/補正の一例写真5 カスタマイズの一例写真4 インタフェースの一例