ブックタイトルメカトロニクス10月号2014年

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概要

メカトロニクス10月号2014年

MECHATRONICS 2014.10 11所 在 地:U R L:事業内容:東京都千代田区http://www.e-sanken.jpマイクロ波/ミリ波用デバイス(減衰器、終端器、導波管製品、他)、電子機器コンポーネント、光通信関連部品、システムの開発/製造/販売。株式会社 サンケン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・Advanceなどの携帯電話用基地局で使用される、アイソレータ/サーキュレータ、同軸固定減衰器/終端器、分配器などが挙げられます。 アイソレータ/サーキュレータについては、昨年、関東、関西、名古屋方面の地下鉄や新幹線のトンネル内で携帯端末の通信ができるように、多数の基地局が設置され、本年も継続して基地局が増設されています。これら通信システムの800MHz帯用基地局において、当社のアイソレータ『I216』が採用されています(写真3)。また今後も、700MHz、800MHz、1.5GHz、2GHz、2.45GHz帯の無線通信基地局で、当社のアイソレータ/サーキュレータの採用が予定されている状況です。 アイソレータは、マイクロ波や光波の伝送回路で用いられる回路素子の一つで、伝送線路の一方向には電磁波を伝えますが、その逆方向には伝えないという機能をもつ製品です。当社のアイソレータ/サーキュレータには、使用される周波数ごとに、図1に記すようなラインアップを用意しています。 次に、同軸固定減衰器/終端器について紹介させて頂きます。当社の同軸固定減衰器および終端器は、携帯電話が普及した当初から携帯電話の基地局で採用されており、最近では、周波数が800MHz、1.5GHz、2GHz、2.45GHz 帯のLTEや、次世代方式のLTEAdvanceなどの通信基地局で使用されています(写真4、5)。また、屋外の基地局でも使用できるように、防水仕様の同軸固定減衰器もラインアップしています。 減衰器を受信機に使用した場合、受信した信号を適切な信号レベルにすることができます。受信機は、電界強度が弱すぎると正常に受信することができませんが、逆に電界強度が強すぎても正常に受信することができません。そこで、強電界において電波を受信したときに減衰器を使い、受信した信号を適正な信号レベルに落とすような措置が取られています。 当社の同軸固定減衰器は、電力が2~30W 用の、3/ 6 / 10 / 20 / 30dBという減衰量の製品を在庫し、お客様からの短納期の要望に対応できるようにしています。また、在庫をしていない製品についても、受注後3~4週間で納入できる生産体制を整えています。減衰器の仕様は、周波数がDC~4GHzで、コネクタはお客様の希望のコネクタ、減衰量も例えば4dB /9dBなど、希望の値で製作します。 このように、お客様の希望する仕様の減衰器が製作できることは、当社の大きな特徴であり、他社との差別化も図れています。さらに、300Wや500W 用の大電力減衰器は、国内で製作しているメーカーがほとんどなく、当社の製品が使用されているのが現状です。 次は、分配器について紹介させて頂きます(写真6)。当社の分配器は、周波数が800MHz、1.5GHz、2GHz 帯で、LTEや次世代方式のLTE-Advance などの無線通信基地局で使用されています。製品のラインアップとしては、2分配器、3分配器、4分配器、8分配器を取り揃えています(図2)。 最近では、お客様からの要望により、700~3000MHz の広帯域で使用できる分配器を開発し、量産を行っている状況です。 そして、今紹介させて頂いた、アイソレータ/サーキュレータ、同軸固定減衰器/終端器、分配器以外にも、その他のマイクロ波デバイスとして、検波器、インピーダンス変換器、方向性結合器、フィルタ、セミリジッド/ケーブル、各種導波管製品などを製作しています(写真7)。 当社では、マイクロ波用デバイス全般の製品をラインアップし、お客様の要望にいつでも対応できるような環境づくりを行っています。 今後の展開についてお聞かせ下さい増本:今後も、創業当初から蓄積してきたマイクロ波の技術を基に新製品の開発を進め、無線通信市場へ貢献していけるように進めていきます。その中でも、特に自動車分野に関して力を入れていきたいと考えています。 そしてお客様に対しては、既存のユーザーを大切にし、当社の売りとしている短納期での対応を進めていきます。新規のユーザーに対しては、年に2回出展している「マイクロウエーブ展」と「電子情報通信学会総合大会付設展示会」で当社製品を幅広く展示/紹介して、さらに多くのユーザーに当社製品を知って頂けるような取り組みを進めていきます。また、ホームページ上でも引き続き、広く当社製品の紹介を行っていきます。 それから、現在当社の主力ユーザーである携帯電話大手3 社の基地局で使用される減衰器/終端器、アイソレータ、分配器のシェアについては、今後、限りなく100 %に近づけられるよう、製造/営業が一体と成って取り組みを推進していきます(写真8)。 最後に、今後も無線通信インフラにおいて、当社製品を使用頂くことによって社会貢献の一役が担えればと考えています。本日はお忙しい中ありがとうございました。図2 分配器のラインアップ写真7 セミリジッド/ケーブル写真6 分配器写真8 当社の主力製品の同軸固定減衰器・終端器(2~500W)写真5 同軸終端器(2~300W)写真4 同軸固定減衰器(2~500W)