ブックタイトルメカトロニクス8月号2014年

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概要

メカトロニクス8月号2014年

44 MECHATRONICS 2014.8図2-221 直射型レンズを用いた直下照明方式(次回につづく)2-136)《第64回》2 設計から始めよう(その62)6.直下型 ( ダイレクト) 照明装置(3)直射レンズによる直下型照明方式(つづき) 前回に続いて直射レンズによる直下照明方式を特許文献により精査してゆこう。この分野を開拓してきたエンプラス社の技術が席巻している。2004 年9 月の特許出願を嚆矢としてレンズ表曲面の光学設計に熱情が注がれてきたが、2009 年10 月以降にはレンズをバックライトに組み上げるために苦心している担当者からの工夫された実装技術が登場している( 図2-221)。 特許事件⑯と⑲は、レンズの裏面に発光素子からの発熱が蓄積して起こる熱膨張の障害を抑止する技術である。反射シートにより被覆された基板にレンズを連結する方法であるが、複数の支持脚のうちの一つは反射シートを貫通して基板へ直接に接着固定し、他の支持脚は反射シートに接合する。基板、反射シートおよびレンズのそれぞれの熱膨張係数が1.2 × 10 - 5,6.0 × 10 - 5 および4.0 × 10 - 5 という差異が在っても、レンズに熱変形を伝達させない工夫である。 余談ではあるが特許明細書を読むうちに、「・・・支持脚が係合穴に係合されて基板に固定され・・・」と表現している記述に接し、「締り嵌め」であろうかと誤解してしまった。実は「貫通穴」を指しているのである。機械技術者には常識である“嵌合”の規格を、職場内では日常に活用しているのであるが、隣接するレンズ設計者ですらも熟知していないで、自己流の寸法公差を付したレンズ図面を提出していた。この機会に多くの分野で活躍している技術者には、日本工業規格“寸法公差およびハメアイ”があることを知っていただきたい( 図2-222)。 特許j事件⑰は、レンズ裏面に凹凸を形成して発光素子からの照射光線を散乱させる仕組み。光軸を中心にして発射される光線束であるからレンズ裏面の凹凸模様は点対称の放射状や同心円状の形状となるであろうと思いきや、格子状の模様が相応しいという。乱反射/屈折させるためで、実状に遭遇してこそ解決できる発想だ。 レンズの下部周囲には円柱状の帯面がほどこされて