ブックタイトルメカトロニクス8月号2014年

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概要

メカトロニクス8月号2014年

10 MECHATRONICS 2014.8 御社の概要についてお聞かせ下さい大西:当社は、1981 年に前身となる株式会社日本プロテクターを設立したのが一応の始まりになります。当初から、スイッチング電源一筋で事業を展開しており、現在でもコア技術になっています。そして、2001 年に現在の名称である株式会社ニプロンに社名変更しています。 当社の拠点は、すべて国内で展開しており、2008年に本社兼工場(阪神夢工場)を兵庫県尼崎市大浜町に新設しています。また、兵庫県尼崎市西長洲町に営業本部兼中央夢研究所を設け、営業/研究/技術部門の拠点になっており、技術部門に関しては、大阪市浪速区にも難波技術センターを設けています。その他にも、川崎市高津区に東部事業所を設置し、営業/技術部門の拠点になっており、名古屋市東区には名古屋営業所を設けています。 そして、当社の扱う製品としては、大きく分けて3つに分類されます。まず1つ目は、PC内で使用する「PC電源」になります。当社では、デスクトップPC用電源やシステムラック用電源がそれに当たります。デスクトップPC 用電源は、無停電無停止電源であるノンストップ電源を中心に、最新の大容量EPS電源からAT電源まで幅広い製品をラインアップしています。システムラック用電源は、高効率/高信頼性に加え、当社独自のプライマリーリダンダントモデルなど、サーバ用途として最適な電源を数多くラインアップしています。 2つ目は、機械などに汎用的に使用されるスイッチン 電源の品質と技術の向上にこだわりをもち、安全/安心な電源づくりを追求している株式会社ニプロン。近年、太陽光発電/水力発電/燃料電池など再生可能エネルギーが注目される中、独自のオリジナル技術を活かした事業展開を進める同社の概要と製品展開などについて、本部営業部 海営業課 GP営業グループ マネージャー 大西 弘之 氏、研究開発本部 ソフト開発課 課長 廣岡 重英 氏にお話を伺った。株式会社 ニプロン本部営業部 海営業課GP 営業グループ マネージャー大西 弘之 氏研究開発本部 ソフト開発課課長廣岡 重英 氏CO2や産業廃棄物を減らし環境に配慮したグリーンパワー電源~独自のオリジナル技術を活かした製品展開~グ電源になります。基板型の製品やユニット型の製品があり、当社ではAC-DCコンバータなど「汎用電源」という名称で呼ばれています。高ピーク/高効率/低ノイズなど豊富な機能を搭載することで、制御/動力用電源として最適な電源となっています。 3つ目は、最近特に力を入れている「グリーンパワー電源」という名称で呼ばれている製品になります。太陽光発電/水力発電/燃料電池など再生可能エネルギーが普及する中で、スイッチング電源の技術を活かし、より効率のよい発電を実現させるための電源を開発しています。 当社は元々、PC 電源からスタートしており、その背景としては設立当時、様々な機械/装置をPCで制御することが増えはじめ、FA 業界でもPCでの制御が必要に迫られている状況でした。その頃は、海外メーカーの電源がよく使われていたようですが、信頼性に欠ける部分があるということで、当社と取り引きのあるお客様からお話を頂いたことがきっかけになっています。そのため、国内設計、国内生産にこだわり、高品質/高信頼性/高効率など、付加価値の高い製品を当初から現在に至るまで供給し続けています。 また、1つの装置を動かすためには、PC 電源だけでなく動力用の電源も必要になってきますので、そこまで当社で対応できないかという声も頂いていたため、汎用電源のラインアップも揃えていくようになっていきました。 そして、最近では“ 地球環境を護る”ということを1つの課題として、環境を考慮した「グリーン調達」に積極的に取り組んでいます。RoHS 指令に適合し、鉛フリー化最先進企業を目指すとともに、各種電源の変換効率を高めることで、地球規模でエネルギー損失を激減させ、地球温暖化防止に貢献していきます。さらに、寿命10年以上の製品をつくり続けることで、CO2と産業廃棄物を減らすなど、様々な環境に配慮した取り組みを行っています。 このように当社は、大きく分けて3つの製品群を柱にそれぞれ事業展開を進めています。 最近特に力を入れている「グリーンパワ ー電源」に関する事業についてお聞か せ下さい大西:ベースとなるスマートグリット的な企画などは、10年程前から構想があったので試作品をつくったりする動きはありましたが、ここ3、4 年で具体化してきたことにより、製品の販売を行うようになっていきました。コアとなる技術は、従来からある当社オリジナル技術の『たじゅぶう』と呼ばれている多重ブースタ回路が使われています。たじゅぶうは、非絶縁型DC-DCコンバータの回路技術になりますが、高効率/低ノイズといった特徴をもっており、この回路技術を活かした製品展開になっています。 元々は無人搬送車(AGV)向けに開発された回路技術ですが、グリーン市場で使われる電源の仕様に応用できることが分かったことで、発展していきました。始めは、回生電力の利用などを目的にした製品開発を進写真1 GBM(グリーンベストミックス)電源写真2 ストコン(String たじゅぶう Converter)