ブックタイトルメカトロニクス1月号2014年

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概要

メカトロニクス1月号2014年

52 MECHATRONICS 2014.1 最先端IT/エレクトロニクスの総合展示会であるCEATEC JAPAN 2013が、幕張メッセにおいて開催された。 今年のテーマは「Smart Innovation ? 明日の暮らしと社会を創る技術力」であり、世界18ヶ国/地域から587 社/団体が出展した。5日間を通じた総来場者数は、141,348名に上った。■セラミックスの高い設計自由度と 剛性により薄型化を実現 京セラ(株)では、環境エネルギー分野や情報通信や自動車など幅広い分野で活躍する技術や製品、サービスを紹介していた。 セラミックスのもつ高い設計自由度と剛性によって薄型化を実現させた『薄型カメラモジュール用パッケージ』は、ヤング率:310GPa、抗折強度:400MPaで、貫通キャピティ形状により、裏面照射型チップのフリップチップ実装に対応し、セラミックスのもつ低発塵性により組み立て歩留まり向上に貢献するという特徴を有している。 また同ブースでは、独自のファインセラミック技術から生まれた、厚さ1mmというきわめて薄型・軽量な「ピエゾフィルムスピーカー」も展示。指向性が広く、細かな音を再生するそのサウンドを、ブース内の特設ルームで体感できるようにしており、多くの来場者を集めていた。■小型EVを電力網の一部として活用 (株)デンソーでは、EV、HEV、PHV、FCV 関連システムやRFIDシステムなどを展示していた。 小型EVを利用してDC電力網を形成するシステムである『LEVピコグリッドシステムENERGY HUB』は、車両の状態の管理を行い、通常時/非常時を問わず、小型EVを電力網の一部として活用することによって効率的なエネルギー利用をめざすというもの。特徴としては、①LEVからDC 電力放電し、DC 電源で動作する機器の利用が可能、②LEVへのDC 電力充電を行い、AC 充電に対し短時間で充電可能、③データセンターを介して車両状態(利用状況、走行可能距離、SOC)を取得でき、利便性を向上、④LEVを複数台接続することで、電力容量の拡張が可能、などが挙げられるという。■スマートフォンに装着可能なカメラ ソニー(株)のブースでは、レンズスタイルカメラ『DSCQX100』『DSC-QX10』に注目が集まっていた。 この製品は、スマートフォンとワイヤレス接続するレンズスタイルのカメラ。スマートフォンの本体に装着すれば(幅54mmから75mm 以内、厚み13mm 以下のスマートフォンに装着可能)、レンズ交換式一眼カメラのようなスタイルで撮影することができる他、手元のスマートフォンの液晶画面で構図を確認しながら、スマートフォンと離して、自由なカメラポジションやアングルで撮影することもできる。撮った写真は手軽に編集、加工でき、SNS へのアップロードなども、スマートフォン上で簡単に行なえる。両機種とも、暗所でも高画質撮影が可能な裏面照射型CMOSイメージセンサExmor Rと、画像処理エンジンBIONZ、光学式手ぶれ補正機能を搭載しており、高画質・高感度での撮影や光学ズームなどを活用した本格的な撮影が楽しめる。■高密度磁気記録技術の進歩を支える TDK(株)は、『熱アシスト記録用ヘッド』を紹介していた。 これはデータセンターなどの大容量HDDに使用される磁気ヘッドで、磁気と熱のコンビネーションで記録(=熱アシスト記録)を行うものであり、数十ナノメートル領域への光の絞り込みと加熱を可能にする「近接場光」技術を用いている。記録密度を向上するための媒体材料には、高保磁力の磁性材料が使われてきているため、従来の磁気ヘッドでは記録が困難になる。それを解決するために、レーザ光から供給されるエネルギーで媒体を加熱し、一時的に保磁力を下げて記録することができるこのレーザ搭載型の熱アシストヘッドを開発。そして今回、HDDによる記録再生デモを実現した。■複数のセンサ、表示機能(LED)を 小型パッケージに一体化 浜松ホトニクス(株)では、『カラー/ 近接センサ』を展示していた。 これは、複数のセンサ、表示機能(LED)を小型パッケージに一体化したもので、もともとはスマートフォン用に開発されたものであるが、物体検知や明るさや色の調整が必要とされるさまざまな機器にも応用が可能となっている。たとえばスマートフォンであれば会話中の液晶自動オン/オフや液晶の調光、着信表示LEDなど。また、大画面TVであれば液晶バックライト調光、各種光量検出、色度調整などに。タッチレススイッチとしては、室内照明や水道の蛇口。さらには色判別用途として、肌の色検知や色彩計などへの使用、などが紹介されていた。 この他にも、障害物検知(自動走行車、ロボットなど)やセキュリティ(進入検知など)、形状認識(物流、ロボットなど)、モーションキャプチャといった用途に適した『測距イメージセンサ』も展示。こちらは、高速電荷転送、外乱光を低減するための電荷排出寄稿、光源デューティ比可変機能、などの特徴を有している。■高い安全性を確保した 水素源型燃料電池システム ローム(株)では、『固体水素源型燃料電池システム』を紹介していた。 これは、従来のポータブル電源がもっていた課題を解消するエネルギーソリューション。水素発生剤粉末を固形化し、水に反応して初めて水素を発生する安全な燃料である固体水素源と、必要な水素だけを安定して供給する水素発生制御機構、そして、きわめて薄型で、発電部の小型化/軽量化/効率化を実現した燃料電池セルの各技術により、水素を使う分だけ作って発電するシステムである。災害時の非常用電源や停電時のバックアップ電源の他、その安全性の高さから、アウトドアレジャー用の電源としての使用も期待される。 同展示会の開催予定は、2014 年10 月7日(火)~11日(土)、幕張メッセにおいて予定されている。CEATEC JAPAN 2013 2013 年10月1日(火)~10月5日(土)幕張メッセCEATEC JAPAN 実施協議会(一社)電子情報技術産業協会(JEITA)/(一社)情報通信ネットワーク産業協会(CIAJ)/(一社)コンピュータソフトウェア協会(CSAJ)■ 会 期■ 会 場■ 主 催薄型カメラモジュール用パッケージについての展示『熱アシスト記録用ヘッド』に関する展示『固体水素源型燃料電池システム』を構成する各技術の紹介パネルレンズスタイルカメラ『DSC-QX100』『カラー/ 近接センサ』に関する展示『LEVピコグリッドシステムENERGY HUB』に関する展示