メカトロニクス2月2013年

メカトロニクス2月2013年 page 56/60

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56 MECHATRONICS 2013.2 半導体を中心としたマイクロエレクトロニクスの製造を支える装置/材料産業の総合イベントであるセミコン・ジャパン2012が、幕張メッセにおいて開催された。 出展社数は855 社/ 団体(共....

56 MECHATRONICS 2013.2 半導体を中心としたマイクロエレクトロニクスの製造を支える装置/材料産業の総合イベントであるセミコン・ジャパン2012が、幕張メッセにおいて開催された。 出展社数は855 社/ 団体(共同出展を含む)、出展小間数は1,935小間、会期中の来場者総数は67,050名に上った。■操作が簡単な プラスチックモールドIC 開封器 日本サイエンティフィック(株) ではプラスチックモールドIC開封装置である、プラスチックモールドオープナ『PS103S』を紹介していた。 同製品の開封薬液温度設定は室温~250℃で、発煙硝酸、濃硫酸、発煙硫酸、混酸のあらゆる薬液に対応。薬液をN2ガスで噴き上げる新機構を採用しており、N2ガスで薬液を噴き上げることによって小さなサンプルから大きなサンプルまで、確実に液を当てることができる。また、この方式により、従来より大幅に少ない流量での開封が可能となっている(開封条件によるが同社製品との比較で薬液使用量は従来機種の1/3~1/2)。薬液沸点以下の低温での開封が必須となるCuワイヤ品などのような低温開封においてきわめて高い効果を発揮する製品で、開封は時間設定にて行い、工程途中でのキャンセルも可能。また、給液工程、排液工程が大幅に簡略化されているので、サンプルセットから開封終了まで短時間で行えるなど、操作性が簡便であるのも特徴となっている。■赤外光によりウエハ内部を検査 東レエンジニアリング(株)は、ウエハ外観検査装置『INSPECTRA』シリーズの新製品で、赤外光による内部欠陥検査が可能な『7000IR/ 3000IR』に関する展示を行っていた。 この製品は1台で赤外光と可視光による検査が可能な装置。高感度カメラの採用、赤外光対応光学系の新規開発によって高速検査を実現している。また、実績のある良品学習アルゴリズムによって、微細な欠陥を高感度に検出する他、各種アシスト機能により、短時間でレシピ作成が可能で、少量多品種製品への適用が可能となっている。さらに、自動欠陥分類機能をもっていることに加えて、表面検査結果と内部検査結果の重ね合わせ、各種解析機能により、不良流出の防止のみならず、不良原因の特定にも活用できる。適用例としては、従来の可視光による表面検査に加え、可視光では検査が困難であるウエハキャップ構造のMEMS 欠陥検査、イメージセンサの内部欠陥検査、貼り合わせウエハのボイド検査、高アスペクト比のトレンチ内欠陥検査、高密度実装用ウエハのTSV 内欠陥検査などがある。■多彩なレーザ技術とその応用例を紹介 コヒレント・ジャパン(株)では、『先端材料・製造技術の進化を支えるコヒレント社のレーザ技術』として、同社のコア技術であるレーザ技術の様々なバリエーション、並びに、各加工に適した推奨レーザに関する展示を行っていた。 半導体、MEMS製造向けレーザ加工例としては、レーザ アニーリング(特性改質)、レーザドライエッチング、レーザドリリングなどを挙げ、それぞれの加工におけるレーザ活用のメリットを紹介。たとえばレーザドライエッチングではエッチング工程の大幅な削減、パターン変更に柔軟に対応するなどといったメリットがあり、タッチパネル、薄膜太陽電池、フレックス基板回路パターニングなどへの応用例があるという。 また併せて非破壊検査へのレーザ応用についても展示。レーザによる高感度検出(単一の波長、高輝度、すぐれた集光性)といった活用のメリットの他に、ベアシリコンウエハ、パターン付きシリコンウエハ、マスク、レチクル、各種半導体検査などの応用例、そしてスキャッタリング、干渉応用などの検出手法と、それぞれの推奨レーザを紹介していた。■キュービック型ロボットが自走し 位置決めを行う テクノアルファ(株)ではImina Technologies のナノ&マイクロマニュピュレータ『miBot BT-11』を紹介していた。 この『miBot BT-11』はスイス連邦大学における高精度ロボット開発技術が活用されたキュービック型ロボットで、自走して位置決めを行う。μ&nサイズのサンプル作製、マイクロデバイスの動作確認に最適で、ピエゾアクチュエータを使用し、きわめて精密、かつ簡単な操作を実現している。特徴は、①自走式ロボットによりXYZ&θへ可動、②20×20×12.5mm の最小ボディ、③広い可動範囲(cm単位で移動可能)、④SEM/FIB 対応(真空仕様あり)、⑤幅広いアプリケーションに対応、などの点が挙げられる。アプリケーション例としては、ナノ&マイクロサイズのサンプルの採取と移動、電気特性測定用プローブ(電気信号の入出力)、MEMS動作確認、細胞のサンプリングなどがあり、ナノワイヤサンプリングやLED 動作テスト、単細胞の細胞膜破壊、MEMS の検査、光ファイバ移動、TEM内サンプル移動など幅広い用途で使用できるものとして注目を集めていた。 また同社のブースでは、ISORG社製有機センサもデモを交えて紹介していた。このセンサは、プリンテッドエレクトロニクスの特徴を生かし、薄さ、フレキシブル、大面積、軽量、すぐれた感知能力を有した次世代センサ。プラスチック、ガラス、紙にインテグレートでき、光センサ、モーションセンサなどのユーザー視点で様々なアプリケーションへの転用が可能なものとなっている。■在場者や地震の状況を迅速に把握し、 被害を最小限に抑えるシステム アズビル(株)(旧(株)山武)では、BCPソリューション地震計連動装置緊急停止・入退室システムを紹介していた。これは、インテリジェント地震緊急停止システムと入退室/在場者管理システム、監視カメラシステムを連携させたもので、各システムの適切な設置によって、避難路の確保、設備の安全遮断を実現。さらに在場者や地震の状況を迅速に把握し、被害(従業員、近隣住民、設備、製品などへの影響)を最小限に抑え、早期の対策立案を支援する。 上記のインテリジェント地震検知システムは、インテリジェント地震センサ(SES60)によってあらかじめ設定された感震条件で地震を検知するもので、最大3台のインテリジェント地震センサにより多数決による確実な地震検知を行うことが可能。検知時には非常放送を行い、ガス漏れによる火災や爆発などの2次災害防止のため設備装置を自動停止するシステムとなっている。 また、入退室管理システムは、確実な入退室管理を行うことで震災時の在場管理が可能となり、安否確認データとして利用可能で、さらに点呼用リーダを設置することで在場者の確認ができる。加えて、地震センサと連携してゲート開放(パニックオープン)することによって避難経路確保と退避を支援。ネットワーク経由で遠隔地でバックアップすることで、震災現場でシステム異常になった場合でもデータの可用性が確保できるというシステムである。 これらのシステムに監視カメラを組み合わせることによって、事業所の安心、安全を確保するものとして多くの来場者が説明に耳を傾けていた。 同展示会の次回開催は、2013 年12 月4日(水)~6日(金)、幕張メッセにおいて予定されている。セミコン・ジャパン 2012 2012 年12月5日(水)~7日(金)幕張メッセSEMI■ 会 期■ 会 場■ 主 催プラスチックモールドIC 開封器『PS103S』BCP ソリューション地震計連動装置緊急停止・入退室システムに関する展示ナノ&マイクロマニュピュレータ『miBot BT-11』東レエンジニアリング(株)のブースコヒレント・ジャパン(株)のブース