メカトロニクス12月号2012年

メカトロニクス12月号2012年 page 13/60

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MECHATRONICS 2012.12 13所 在 地:U R L:事業内容:神奈川県大和市http://www.hitori-shizuka.jp/防音材『一人静』シリーズの製造/販売、音響測定、など。株式会社 静科・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・....

MECHATRONICS 2012.12 13所 在 地:U R L:事業内容:神奈川県大和市http://www.hitori-shizuka.jp/防音材『一人静』シリーズの製造/販売、音響測定、など。株式会社 静科・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・能などにより、屋内外に設置することができます。 基本のタイプとなるのが環境改善パネル『一人静Type・A』(以下:Type・A)になります(写真2)。両面にアルミ材、内部にハニカム構造を使用しているため薄型軽量で、耐水性があるので外での使用でも劣化や性能低下がありません。4 重構造による優れた吸音効果により、従来技術では対応が難しい低周波にも効果があるため、重低音~高い音まで幅広い音域に対応できるのが大きな特徴で、その他にもホルムアルデヒド無害化/加工性/強度などにも優れています。車や機械の音対策、事務所の間仕切り、防音室など様々な用途に使用できます。 放熱性に優れるタイプは、『一人静 Type・D』(以下:Type・D)になります(写真3)。このタイプは、内部に熱抵抗の低い素材を使用しているので、機械を囲った場合でも蓄熱しづらくなっています。通常は、ファンなどを付けて熱を逃がしたりしますが、その必要がなく、防音と放熱を同時に行うことができる画期的な製品です。吸音効果と形状に関しては、Type・Aと同等になっています。 それから、耳にあまり聞こえない超低周波に対応する『一人静 Type・L』(以下:Type・L)も用意しています(写真4)。エアコンなどの室外機から、かすかに聞こえるファンの回る「ブーン」といった低い音域の音は、体調などを崩しやすい音域といわれているようで、国などでも調査を行っているようです。そういった超低周波の音域に対応するこのタイプは、パネル厚さが66mmと従来のこの音域に効果のある部材と比べても薄くて軽いところが特徴になっています。 次は、本格的な防音が自宅でも気軽にできる『一人静 Esprit』(以下:Esprit)という製品をご紹介します(写真5)。Type・A / Type・D / Type・Lは、吸音表面がアルミ繊維になっていますが、Espritはポリエチレンのため加工や施工が簡単に出来るのが特徴になっています。今まで、用途や場所によって防音材を選ぶ必要がありましたが、この製品はその必要がなく、部屋の壁/床/天井など気になった場所に取り付けられます。従来、施工業者などに依頼していた加工や設置作業も必要なく、厚さが15mmと薄いためカッターで切ることができ、製品裏面の保護紙を剥がせば接着シールになっているので、取り付けに手間も掛かかりません。 また、Espritより吸音性能に優れ、重低音の音に効果がある『一人静 Esprit Life』という製品も用意しています(写真6)。厚さが38mmで、厚さがある分Espritより防音効果があり、楽器などの演奏に使用する趣味の空間や重低音を発生させる機械の防音などに使用することができます。その他の仕様に関しては、(形状、接着シール、カッターで切れるなど)はEspritと同じになっています。 さらに、今年発売したばかりの製品で『一人静Grace』という製品をご紹介します(写真7)。このタイプは、「防音対策はしたいけど、もっとお洒落なのはないかな?人に見られると恥ずかしいから躊躇してます!」といったお客様のご要望から開発された製品です。ほかの製品同様、軽量薄型なのでどなたでも簡単に取り付けが行え、色や形を組み合わせればオリジナルの空間が誕生します。16mmと39mm の厚さがあり、用途に応じて選択することができます。 このように、当社の防音材は大きく分けるとアルミタイプとポリエチレンタイプの2つに分かれ、その中で様々な用途に対応したラインアップを用意しています。最近では、若い社員のアイデアも取り入れることで製品開発のスパンも短くなり、また当社のような町工場は大手企業と違い、思ったらすぐ形にできるところが強みになりますので、そういった利点を活かしながら新製品開発を進めています。 今後の展開についてお聞かせ下さい高橋:当社は、施工まで出来ないという問題があり、今までは部材販売がメインになっていました。施工に関しては、ご依頼のあった企業や個人のお客さまサイドで施工業者に依頼して頂き、当社はその施工業者に部材の取り扱い方を説明するような流れになっていました。しかし今後は、社員教育もそうですが全国規模で施工業者の協力店を増やして、受注から施工、最終的な加工まで行えるようなシステムづくりに力を入れていきます。 また、環境測量士を迎え入れて実際お客さまが求めている防音効果を数値で指し示していきます。今までの防音対策は、費用が掛かり実際の効果もわかりづらいというのが現状でしたが、事前事後の調査で防音効果を数値で表すことで、安心しておまかせ頂けるような環境づくりを行っていきます。 それから、当社の保有する技術はまだまだ応用が利くと思いますので、新しい次世代の部材にチャレンジしていきます。防音材には、遮音材/吸音材/制振材の3つがありますが、この3つの機能を兼ね備えた製品は今のところまだ世に出ていません。当社の製品でも遮音材と吸音材の一体化までなので、いつになるかわかりませんが3つの機能を一体化した製品をつくりたいと考えています。 あとは、現在産業分野を中心に事業を展開していますが、それ以外の分野にも展開を進めていきます。東京都現代美術館で10月27日より開催されている『アートと音楽 ?新たな共感覚を求めて』の会場内において、当社の『一人静』シリーズが設置されています。これは、当社製品の吸音性能が認められ、今回の採用に繋がりました。このように、音楽といったエンターテイメント業界でも注目されるようになり、今後も『一人静』シリーズの機能性を活かすことで、同業界を始め医療や福祉、またペット業界など幅広い分野に展開していけると考えています。本日はお忙しい中ありがとうございました。写真2 『一人静 Type・A』写真4 『一人静 Type・L』写真7 『一人静 Grace』写真3 『一人静 Type・D』写真5 『一人静 Esprit』写真6 『一人静 Esprit Life』