メカトロニクス8月号2012年

メカトロニクス8月号2012年 page 8/60

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8 MECHATRONICS 2012.8多様な電源に対応した自動車の低消費電力化を実現し、バッテリ上り防止にも大きく貢献する低消費電力のリアルタイムクロックモジュールを開発車載用LDOレギュレータを開発 セイコーエプソン(....

8 MECHATRONICS 2012.8多様な電源に対応した自動車の低消費電力化を実現し、バッテリ上り防止にも大きく貢献する低消費電力のリアルタイムクロックモジュールを開発車載用LDOレギュレータを開発 セイコーエプソン(株)は、一次電池、二次電池、キャパシタ(コンデンサの一種)など、多様な電源に対応したリアルタイムクロックモジュール『RX-4035SA / LC』『RX-8035SA /LC』を開発した。 同製品の電源切り替え機能は、乾電池、ボタン電池、充電式電池のほか、低消費電力のリアルタイムクロックに適した電気二重層キャパシタにも対応している。また、夜間や休日および停電時などのシステムダウン中でも、防犯信号や緊急信号の発生時刻を記録するイベントレコーダ機能も搭載している。イベントレコーダは、チャタリングフリー回路を内蔵したイベント入力端子を2系統装備し、年から秒まで1 回分の記録が可能。さらに、デュアルアラーム、クロック出力を搭載し、計時消費電力はSA パッケージタイプが350nA(Typ.)、LC パッケーローム(株)は、独自の回路設計により低暗電流6 μA(従来比80 %減)を実現し、自動車の低消費電力化に大きく貢献する耐圧50V の車載用LDO レギュレータ『BD7xxL2EFJ-C シリーズ』を開発した。同製品は、同社が長年培った車載用LDO の技術を結集し、耐ノイズ対策を行った独自の回路設計により、小型かつ高信頼性の低暗電流LDOを実現。従来品に比べ、暗電流を80 %低減したことにより、バッテリへの負荷が軽減され、長期間のエンジン停止状態にも十分に耐える電源回路が構築できる。また、車載に用いられる様々な電源に使用することで、エンジン停止時だけでなく、走行時を含めた自動車全体の低消費電力化を実現。省エネの観点から航続距離の伸長にも大きく貢献する。過電流保護回路/温度保護回路内蔵で安全設計を実現ジタイプが400nA(Typ.)を実現している。時計精度は、常温環境で月差13 秒相当と1 分相当の2 つの精度から指定できる。あらゆる電子機器の低消費電力化と、高精度な時刻情報の実現に貢献する。 リアルタイムクロックを使用する場合には、電子機器の主電源が切れても、バックアップ電池でリアルタイムクロックを動作させ続ける電源切り替え回路が必要である。このために、外付けで専用のパワーマネジメントICを利用する場合もあるが、ほとんどの場合はダイオードを使用した簡単な電源切り替え回路によって、主電源とバックアップ電池を切り替えている。しかし、ダイオードのリーク電流による電池のパワーロスおよび順方向電圧低下による電池の充電電圧低下といった課題があり、より低消費電力で効率的なソリューションが求められてし、出力位相補償に低ESR セラミックコンデンサを使用可能。暗電流とは自動車の待機時(エンジン停止時など)に消費される電流のことである。近年、自動車の電子化が急速に進むと共にマイコン数も増え、マイコンへの供給源となる電源の通電時電流の低消費化が大きな課題となっている。具体的にはリモコン(キーレスエントリー)やセキュリティ装置の待機電力、オーディオやコンピュータ(ECU)の記憶保持、時計など、エンジン停止の状態でも消費される電流が増加の傾向にある。この待機時バッテリ消費電流が多くなるとバッテリの放電が早まるため、長期間の駐車や船便で海外輸出する際など長期間乗車しない場合にバッテリが上がり、エンジンが始動できなくなってしまう可能性があった。いた。 同社では、2012 年7 月末からサンプル受注を開始し、量産開始は『RX-8035SA』が2012 年8 月、『RX-4035SA / LC』『RX-8035LC』が2012 年10 月を予定している。同社では、2012 年5 月からサンプル出荷を開始しており、2012 年9 月からは当面月産20 万個の規模で量産を開始する予定。2012.8請求番号H0004請求番号H5002請求番号H5001