メカトロニクス8月号2012年

メカトロニクス8月号2012年 page 10/60

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概要:
10 MECHATRONICS 2012.8 御社の概要についてお聞かせ下さい東:当社は1980 年4月9日に設立し、ソフトウエア開発やシステムインテグレーションに関する事業を展開している独立系のIT企業です。元々、電機メーカー関....

10 MECHATRONICS 2012.8 御社の概要についてお聞かせ下さい東:当社は1980 年4月9日に設立し、ソフトウエア開発やシステムインテグレーションに関する事業を展開している独立系のIT企業です。元々、電機メーカー関連のエンジニアがスピンアウトして設立したこともあり、創業以来製造業に特化し、研究開発部門におけるアプリケーション開発や評価向けのシステム開発、製造ラインにおける計測制御や監視に関するソフトウエア開発などを行っています。取り引き先の業種としては、電機、自動車、半導体、通信、医療、エネルギーなど、あらゆる産業分野に関連するところで実績を積み重ねています。 当社の技術部門は、技術統括本部という括りで7つのグループに分かれていますが、来期(2012 年7月)からは一部統合され、5グループになることになりました。元々は、組込み/FAシステム開発のノウハウから派生してこのような組織構成になっています(図1)。業務内容としては、検証/評価/テストなどを行う品質改善と、計測/制御/監視を行う環境改善の2つに大別されます。品質改善は、携帯電話の通信関連での豊富な実績をベースに、携帯電話用組込みソフトウエアの調査/設計から製造、テストおよびフィールドでの評価まで、開発におけるすべての工程をサポートします。環境改善は、最近注目されている環境対策におい FAシステム/計測制御など、産業分野のソフトウエア開発やシステムインテグレーションを主に事業展開する日本ノーベル株式会社。創業以来、製造業に特化して実績を積み上げてきた同社の概要と、今回は独自性のあるユーザーニーズを意識した自動テストツールにフォーカスし、技術統括本部 ソフトウエア検証ビジネスグループ グループマネージャ 東 大輔 氏にお話しを伺った。日本ノーベル株式会社技術統括本部ソフトウエア検証ビジネスグループグループマネージャ東 大輔 氏画像処理技術とロボット制御を融合させた自動テストツール~独創的かつ革新的なソリューション能力で製品開発~て、エネルギーデータの“ 見える化”により、ビジュアルECOを推進します。お客様のニーズに合わせ、システムをカスタマイズすることで、企業における環境対策を効率よくサポートします。 また、製品/サービスについては、20 年程前から当社独自の製品群をつくり始めており、先日開催された「第15 回組込みシステム開発技術展」では、組込みソフトウエア自動テストシステムの展示を行っていました。そのほかにも、独創的かつ革新的なソリューション能力により、オンリーワンを意識した製品をラインアップしています。 さらに、ここ数年のインターネット/ Webテクノロジーを核とする企業改革や環境ビジネスを実現する様々なソリューションにも対応し、お客様にとっての新たな価値創造を強力にバックアップしています。御社の注力する自動テストツールにつ いていくつかご紹介下さい東:まずは、先程も少しご紹介した組込みソフトウエア自動テストシステム『Quality Commander(クオリティコマンダー)』になります(写真1)。この製品は10 年程前にリリースしたもので、以前は携帯電話という名称が冠で製品名についており、フューチャーフォン用の自動テストシステムでしたが、最近では携帯電話だけでなく、従来人手で行っていた車載機器、デジタル家電、医療機器などの組込みソフトウエアのテストにも対応しています。 製品の概要としては、ロボットによる確実な操作とカメラを使った正確な画像判定で、人手で行う操作をそのまま自動化します。テスト担当者の視点に立ったやさしい操作性で、プログラミング経験のない方でも簡単にテストシナリオが作成できます。自動評価でテスト作業のむだをなくし、テスト漏れを防ぐことで、「品質向上」「コスト削減」「時間短縮」を実現します。 次にご紹介する製品は、タッチパネルリニアリティ評価システムになります(写真2)。この製品は、静電容量式タッチパネルの表面をロボットでなぞることで、タッチパネルの直線性(リニアリティ)評価を行います。タッチパネルの角を基準として座標を割り出すため、取り外した評価対象機器を再設置した場合でも、同じ座標で高精度に操作できます。また、形状の違う複数機種のタッチパネルであっても、制御スクリプトに変数を用いることで、同じ軌道パターンで操作できます。登録した基準位置(タッチパネルの角座標)は、機種ごとに環境設定ファイルへ保存でき、簡単に切り替え可能です。基準位置は高精細カメラで計測して割り出すので、絶対位置精度で0.1mmの検出精度という目視では不可能な高精度ティーチングを実現し、絶対位置精度により2 点間の相対的な位置出しだけでなく、パネル図1 組織構成(2012 年7 月からは、WebSG / SiSG / TBG / SBG / MCG の5 つに統合)写真1組込みソフトウエア自動テストシステム『Quality Commander(クオリティコマンダー)』写真2タッチパネルリニアリティ評価システム