メカトロニクス5月号2012年

メカトロニクス5月号2012年 page 10/60

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概要:
10 MECHATRONICS 2012.5 御社の概要についてお聞かせ下さい今田:当社は、先々代の私の祖父が昭和21 年4月に、測量器、試験機、工具関連小物部品などの製作/販売を目的として、今田製作所の屋号で個人創業したのが....

10 MECHATRONICS 2012.5 御社の概要についてお聞かせ下さい今田:当社は、先々代の私の祖父が昭和21 年4月に、測量器、試験機、工具関連小物部品などの製作/販売を目的として、今田製作所の屋号で個人創業したのが始まりです。 起業当初は、図面などを書く設計関連の仕事が主なようでしたが、大手企業の依頼で製作した、手で測って計測するプッシュプルスケールの製作/販売により、少しずつ変化を遂げていきました。その後、別の大手企業の依頼でプッシュプルスケールの技術を応用し、小型引張圧縮試験機を製作したのが、当社としての試験機開発の始まりになります。ただ試験機は、それほど販売台数が多いというわけではなく、一つの案件で1台ないしは数台といった感じだったので、事業的には小さく、中心としてはやはり計測器関連が大きく占めていました。 会社法人として株式会社今田製作所になったのは、昭和56年2月になります。昭和61年12月には、プッシュプルスケールの量産といった製造体制強化を図るため、計測部門と試験機部門を分社化し、計測部門を担当する新たな会社として株式会社イマダを設立しました。当社は、試験機部門の強化を図るため、試験機関連を専門に行うようになっていきました。 当社の製造/販売している引張圧縮試験機は、金属/ゴム/プラスチック/セラミックなどの各種素材をはじめ、各分野の工業製品の強度評価ができる荷重試験機で、小型から大型までラインアップしており、治具を選択することにより、引張/圧縮/折曲/はく離など各種の強度試験ができる万能タイプになっています。 また、販売している製品の6割は、カタログに掲載している標準製品ですが、残りの4 割については、お客さまの使用するニーズに対応した特注製品になっています。さらに、特注製品4 割のうち2 割は、カタログで紹介している標準製品に手を加えるような製品ですが、残りの2 割に関しては計測のコアの部分だけ標準ユニットを利用して、その他は専用設計するような製品になっています。 一つの特注製品を製作するのに要する期間としては、手間がかかるものでも4、5ヶ月で対応し、その製作に携わる人数にしても、基本的には2、3 人ですが、多 引張圧縮試験機、各種評価試験機および関連製品の事業を展開する株式会社今田製作所。検査や試験に関する様々なニーズに対応しながら積み重ねたノウハウを活かして、幅広い分野の試験にチャレンジする同社の概要と従来の製品を一新した新製品の特徴などについて、代表取締役 今田 学 氏にお話しを伺った。株式会社 今田製作所代表取締役今田 学 氏幅広い分野の試験ニーズに対応する引張圧縮試験機~ 従来のモデルを一新する新製品を開発 ~い場合でも4、5人で対応するようにしています。ただ、当社の従業員数は現在13名なので、忙しい時などはいくつかの案件をかけもちするような体制になっています。 御社のコア技術について お聞かせ下さい今田:試験機を製作する過程でポイントとなるのが、機械的要素、電気的要素、計測のノウハウになります。計測のノウハウというのは、荷重試験機ではJISで決められたパターンがあるので、基本的にはそれに沿って製品開発を行っています。 また、電気的要素となる製品の心臓部は荷重の計測部分で、先々代の頃はアナログ的な測り方で行っていましたが、業界自体がデジタル化へと移行する流れになり、先代からは徐々にPCで処理するデジタル化へと移行し始めました。現状では、全体の8割がデジタル化されています。それから機械的要素としては、昔は単純でよかったのですが、最近ではどうしても色々なバリエーションの試験に対応できるようにするため、ある程度プログラムされたユニットを標準で用意する体制写真1 SDWS 型引張圧縮試験機写真2 SDT 型引張圧縮試験機