メカトロニクス2月号2012年

メカトロニクス2月号2012年 page 57/60

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MECHATRONICS 2012.2 57 半導体を中心としたマイクロエレクトロニクスの製造を支える装置/材料産業の総合イベントであるセミコン・ジャパン2011 が、幕張メッセにおいて開催された。 出展社数は831 社/ 団体(共....

MECHATRONICS 2012.2 57 半導体を中心としたマイクロエレクトロニクスの製造を支える装置/材料産業の総合イベントであるセミコン・ジャパン2011 が、幕張メッセにおいて開催された。 出展社数は831 社/ 団体(共同出展を含む)、出展小間数は2,192 小間、会期中の来場者総数は63,060名に上った。■カラー検査対応のチップ外観検査装置 (株)トプコンでは新製品であるカラー検査対応のチップ外観検査装置『Vi-SW200C』を実機展示していた。 この製品は新開発のカラー画像処理機能を搭載しており、被検査物の色味情報を加味し高速・高感度なカラー外観検査を実現。モノクロ画像処理では検出が困難であったチップの変色や色むら、膜はがれ、膜厚異常なども検出が可能となり、検出範囲の広がりにより目視と同等の検査を自動化する。また、新アルゴリズムのプログラムを開発、採用したことで、回路パターンのずれや痩せ、太りの検出精度も高めている。これによって、ロット間の差による外観ばらつきに対する検査能力が向上。特にパワーデバイスなどの化合物半導体検査において検査感度を向上させる。これまで、カラーの外観装置へのニーズは多かったそうで、多くの来場者がその説明に耳を傾けていた。 また同社のブースでは、ウエハバンプ三次元検査装置『Vi-Z804』も実機展示しており、バンプの高さを高速/高精度に検査する『Vi-Z800』シリーズの特徴を紹介しつつ、バンプの3D 全数検査の提案を行っていた。■スクリュー方式メカニカルディスペ ンサを搭載 岩下エンジニアリング(株)では、LED 樹脂封止塗布装置『MG1000LF』を紹介していた。 この『MG1000LF』はスクリュー方式メカニカルディスペンサを搭載した全自動装置。このメカニカルディスペンサは、最小ピッチ26mm で2 ヘッド配置が可能である他、350g と軽量なので装置の高速駆動が可能となっている。接液部は工具レスであるため、スピーディに分解/組み立てができる。また、ジルコニアセラミック製スクリューの採用によって、蛍光体樹脂にも対応するなどの特徴を有している。本体全体についても、塗布ヘッドの多連化への対応、カメラティーチング機能の搭載、画像認識による位置補正機能の搭載、レーザ変位センサによるワーク高さ補正機能の搭載という特徴があり、高速/高精度塗布に対応する装置となっている。■先端のレーザ樹脂溶着技術を用いた 装置 先端レーザ樹脂溶着技術・推進コンソーシアム((株)キャンパスクリエイト)のブースでは、ヒートシンク式レーザ樹脂溶着機の展示を行っていた。 レーザ樹脂溶着機は、新技術のヒートシンク式レーザ樹脂溶着法を用いた装置。同技術は、① CO2レーザを用いるので部材に色素添加する必要がないこと、②レーザ光を透過し伝導率の高いヒートシンクを接触設置するので樹脂表面の温度が低下し、溶着個所だけ温度がより高く上がり溶着が可能となる、③前述の効果により熱損傷が生じないので、発泡/ガスの発生がなく、生産環境の悪化を伏せぐことができる、などの特徴をもつ。これにより、同一材料の重ね合わせ溶着が可能で、ビードレス溶着により二次加工も不要となる。 この技術を応用した同装置は、接着剤やレーザ吸収色素を必要としないため、透明な部材をそのまま溶着することができる。各種熱可塑性樹脂の溶着、中でも特にフッ素樹脂に有効であるという。■高レベルの解像度と扱いやすい操作 性を実現 デイジ・ジャパン(株)では、ナノフォーカスX 線検査装置『XD7600NT Diamond』を紹介していた。 同製品は、第3 世代の検出器200 万画素デジタルI.I. 管搭載モデル。認識解像度100nm(0.1 μ m)のNT型X線管(X線発生器)を搭載し、幾何学倍率2,000倍(計算値)、モニタ倍率12,000 倍を実現している。I.I. 管(X 線検出器)を最大70 °傾動、サンプルを中心に360 °方向から観察できる他、デュアルモニタを標準搭載しているため、マッピングおよび自動プログラム時における比較画像表示による検査が可能だ。また、ライブイメージ画像におけるノイズを75 %にまでカットし、X 線透過力も従来品に比べ3倍以上の出力にしていることなどの特徴をもっている。オプションで660mm ×800mm の大型ステージモデルへの切り替えも可能となっている。ブースでは実機を用いて、不良個所の検出のデモを行っていた。■開発から量産に至るまでの生産性の 大幅な向上に貢献 (株)アドバンテストのブースでは、Verigy 社との統合により、それぞれのシステムの優位性を生かしてさらに充実した最新のテスト・ソリューションのラインアップを紹介し、多くの来場者の注目を集めていた。 テスト・システム『T2000』は開発から量産に至るまでの生産性を大幅に向上するプラットフォームで、モジュールを自由に組み合わせることで、ユーザーのテスト・ニーズに最適なソリューションを提供。新たなシステム・オプションである EnhancedPerformance Package (EPP) とモジュール群は、動作記述レベルのデバイス論理検証プログラムをそのままテスタ上で実行できる『ファンクショナル・テスト・アブストラクション(FTA)』、複数のユーザが同時にテスタを使用できる『マルチ・セッション』、複数のテストを並列実行する『コンカレント・テスト』に対応し、SoC デバイスの開発工期削減と量産コスト削減を可能にするシステムとなっている。 また今回、展示会場では、東北6 県(青森、岩手、宮城、秋田、山形、福島)のものづくり企業及び団体による『東北パビリオン』という共同展示も行われていた。30の社/団体/大学がそれぞれの技術などを紹介しており、多くの来場者を集めていた。  同展示会の次回開催は、2012 年12 月5 日(水)?7 日(金)、幕張メッセにおいて予定されている。セミコン・ジャパン 2011 2011 年12 月7 日(火)?9日(金)幕張メッセSEMI■ 会 期■ 会 場■ 主 催チップ外観検査装置『Vi-SW200C』(左)とウエハバンプ三次元検査装置『Vi-Z804』(右)LED樹脂封止塗布装置『MG1000LF』テスト・システム『T2000』に関する展示ヒートシンク式レーザ樹脂溶着機ナノフォーカスX線検査装置『XD7600NT Diamond』