メカトロニクス2月号2012年

メカトロニクス2月号2012年 page 11/60

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MECHATRONICS 2012.2 11所 在 地:U R L:事業内容:滋賀県草津市http://www.3dmedia.co.jp/3 次元ロボットビジョンセンサの開発および販売、など。株式会社 三次元メディア・・・・・・・・・・・・・・・・・・・....

MECHATRONICS 2012.2 11所 在 地:U R L:事業内容:滋賀県草津市http://www.3dmedia.co.jp/3 次元ロボットビジョンセンサの開発および販売、など。株式会社 三次元メディア・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3次元ビジョンセンサが出品されていました。他社の3次元ビジョンセンサは、ほとんど点群による3次元認識といった技術を使われているようです。この技術は、レーザを当てたりプロジェクタで模様を当てたりする手法になっています。輪郭による3次元認識は非常に計算が多いので、他社は点群による3次元認識を選んだようですが、当社は愚直に研究開発を進めた結果、ようやくユーザーに対して費用対効果を明確に出せるまでのスピードに漕ぎ着けられました。また、『国際ロボット展』の会場ではデモなども3個所のブースで行い、多くの来場者から注目を集めることができました(写真3)。 ユーザーのところに訪問するとよく、「ビジョンセンサをロボットに縛られたくない」といったことを耳にします。ロボットメーカーが提案するビジョンセンサは、自社で開発した製品でそのメーカーのロボットにしか接続できないといった問題があります。当社は、それはユーザーニーズではないということで、すでに株式会社安川電機/ABB株式会社/川崎重工業株式会社/株式会社不二越/株式会社デンソーウェーブ/三菱電機株式会社といったロボットメーカー6社と連携を開始しており、また納入実績も上げています。こういったところも当社の先進的な部分になっています。 また、自社でビジョンセンサも開発するロボットメーカーがよく連携してくれたと思われますが、ロボットメーカーの方とお話しする中でわかったことは、各社ともロボットの販売が主体でビジョンセンサはあくまで周辺機器の1つと考えているようです。そのようなことから、当社の先行した技術力を認めてもらったこともありますが、好意的に連携を受けて頂けました。 『TVSシリーズ』の特徴や導入事例など についてお聞かせ下さい。澤田:当社の『TVSシリーズ』は、ロボットビジョン用に開発された3 次元ビジョンセンサで、特に使いやすさに重点をおいて設計され、専用ステレオカメラとWINDOWS 上で作動するセンサプログラム、ロボットコントローラの連携プログラムで構成されています(図2)。専用ステレオカメラは、ロボットハンドにとりつけるための一体型『TVS-S100A-S01』(写真4)、固定カメラ向けのセパレート型『TVS-S100A-M01』(写真5)の2種類をラインアップし、各メーカーのロボットコントローラの連携プログラムも用意しています。ビジョンセンサについて難しいプログラムが必要なわけではなく、パラメータの設定だけで済むという点も本製品の大きな特徴です。 当社では、本格的3 次元ビジョンセンサとした位置付けで事業展開しており、その理由となる特徴は大きく分けて3つあります。1つ目は、『TVSシリーズ』で認識した3 次元物体の位置姿勢に合わせてロボットの動作が制御できることです。2つ目は、ロボットをコントロールするロボットペンダントを使って、3次元物体へのハンドのアプローチを一回覚えさせれば、実際の3次元物体の位置姿勢が変わっても、ハンドがそれに合わせてアプローチを自動的に行うことです。3つ目は、様々な任意の3D 形状でもCAD の入力さえあれば、輪郭マッチングで認識できることです。 また、実際に導入実績もありまして、すでに実ラインで稼働していることも含めて、この分野におけるマーケットリーダであると考えています。株式会社デンソーウェーブのロボットを使用したデモでは、任意のばら積み板金をピッキングするのに、認識が約0.5 秒、ロボットのサイクルが約3 秒という業界の壁といわれている5 秒を越える結果が得られています。 それから、機種別の特徴として一体型『TVSS100A-S01』は、ベースラインの高剛性/認識対象の撮影位置自由度/設置場所の簡略化といったことが挙げられ、ワークサイズの比較的大きいもので、なおかつ大型のロボットと一緒に使われるケースが多くみられます。セパレート型『TVS-S100A-M01』は、認識対象の大きさ自由度/サイクルタイムの追求/配線の自由度といったことが挙げられ、固定カメラとして設置して、特定の視野範囲で行われるワークをみるようなケースで使われています。 さらに導入事例としては、自動車業界ではばら積み部品の加工ラインへの供給や人には過酷な場所でのアライメント作業、建材業界ではばら積み部品のキッティング作業、電子機器業界ではレイアウト簡素化のためのパーツフィーダなどとの置き換え、といった事例が挙げられます。昨今はワークごとの専用機ではなく、TVSシリーズをロボットと連携させることにより、汎用機となるという点がユーザーにも浸透してきており、費用対効果の考え方に変化が出てきました。 今後の展開についてお聞かせ下さい澤田:当社は、最大のユーザー数をもつマーケットリーダとして、業界を牽引する意味でも我々の“目” の部分の役割だけでは成り立ちませんので、ロボットメーカー各社やシステムインテグレーターとのトータルソリューションの強化を愚直に進めていきます。ロボットメーカーも現在6 社と連携していますが、さらに増やして行きたいと考えています。現在のロボット市場だけではなく、3次元ロボットビジョンが市場拡大の契機となると考えています。 また、365日24時間電話サポート体制の構築や当社製品のセミナーなど、ユーザーに安心していただけるサポート体制の強化も図っていきます。海外への展開についても、この2 年以内に開始したいと考えています。アジア・中国などでは、ロボットの導入数が急速に増加しているため、ロボットビジョンのニーズも必ずあると思いますので、まずは中国から事業展開を進めたいと考えています。 さらに、人員の強化も図っていきます。現状では、社員数16 名ですが営業部門の拡大などを行って、研究開発20名、営業部門20名の計40名ぐらいの体制にしていきたいと考えています。 それから、ロボットビジョンの新製品についても研究開発を進めている状況です。本日はお忙しい中ありがとうございました。写真3 『国際ロボット展』でのデモ風景写真5 『TVS-S100A-M01』の設置例図2 『TVS シリーズ』のブロック図写真4 『TVS-S100A-S01』の設置例STLファイルロボット連携提示:ワーク把持位置姿勢制御プログラムカメラ制御ユーザーにご用意頂くものロボットコントローラロボットペンダントPCTVS-100 に含まれるものPoE イジェクタ専用ステレオカメラ3 次元認識要求:ワーク把持位置姿勢センサライブラリ