ブックタイトル実装技術8月号2021年特別編集版

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概要

実装技術8月号2021年特別編集版

53 図2に公開されているEM試験片を示す。どの試験片も研究者が工夫を凝らして作製していることがわかる。このためどうしても「汎用性に乏しい」「専用設備が必要」など、簡単に試験することができない。そこで、できるだけ簡易で正確にEM 試験が行えるよう以下に紹介する3 種類のEM 試験片を考案した。Type A 図3にType Aの試験片を示す。基板の左右に銅板が内装されており、中央のはんだ1 点で接合している。はんだ付け部は、はんだ長400μm、パッド寸法100×100μmだが、要望サイズへの変更や、Ni/Auめっきなどパッド表面処理を施すことも可能となっている。Type B 図4にType Bの試験片を示す。2枚の基板を上下に配置し、その間をはんだ接合している。Type Bでは基材の自由度やめっきし易さが向上するので、より多くの条件でEM 試験が可能となることが期待される。また1つの試験片で8 個のはんだボールを実装するのでn 数を増やすのにもTypeBは適している構造といえる。 上記2つの試験片では、はんだ部はボールを使用するため、組成の違うはんだボールを用いることで様々な水準の試験が可能となる。Type C 図5にType Cの試験片を示す。棒状のサンプルを金めっきした銅板で押さえつけて導通をとり、試験を行う。有機系基板を使用するType A、Bと違い、セラミック板と銅板を使用するため、より高温(200℃)の試験にも対応出来る。また、試験に使用する棒状サンプルの作製も可能となった。 図5では銅-はんだ-銅の構造であるが、銅をアルミニウムや他種の金属に変更することもでき、要望に応じた試験に対応する。図3 EM試験基板 TypeA図2 試験片図4 EM試験基板 TypeB図5 EM試験基板 TypeC