ブックタイトル実装技術2月号2021年特別編集版

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概要

実装技術2月号2021年特別編集版

381. はじめに 前回は、厚膜印刷回路技術製作する機能部品の中で、構造が比較的単純なコンデンサ(キャパシタ)について紹介した。 抵抗体とキャパシタの構造はさまざまな機能部品を形成する上で基本となるもので、多くの機能部品、モジュールがその組み合わせで作り上げられる。今回はその中で、フレキシブルセンサについて紹介する。 一口にセンサといっても、現在、極めて多種多様なセンサデバイスが開発、実用化されている。 現在、そのセンシング対象は広範囲に渡っており、その使用環境、条件を組み合わせると、何千通りにもなる。 これらのセンサは、これまで個別のデバイスとして、製作供給され、用途に応じてユーザーがプリント基板などに実装されて使われていた。 一方で、最新の医療機器などにおいては、ピンポイントの計測データだけでは不十分で、二次元、三次元データへの展開、時間経過による変化、スペクトルによる解析、得られた情報の高速無線送信など、高次の情報を出すことが求められている。 このような高度の情報を効率良く得ようとすると、従来のように、個別部品を組み合わせてプリント基板の上に実装する方式には様々な制約があり、回路として複雑になってしまう。 しかしながら、厚膜印刷回路の技術を活用すれば、モジュールを単純、安価にできる可能性がある。2. センサの種類 現在使われている、あるいは実用化を目指して開発が進んでいるセンサの種類は、まさに千差万別であるが、医療系、ヘルスケア系のデバイスを取り上げてみると、検出する信号によって大まかに次のように分類することができる。■ 物理センサ温度、速度、加速度、圧力、重力、張力、光(スペクトル)、放射線、血圧■ 化学センサ酸素濃度、二酸化炭素、一酸化炭素、湿度、酸化窒素■ 生化学センサアルコール、グルコース(糖分)、塩分、コレステロールわかりやすい厚膜印刷回路入門~初歩から最新技術まで~第7回 機能回路(その3)DKNリサーチ / 沼倉 研史