ブックタイトル実装技術11月号2018年特別編集版

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概要

実装技術11月号2018年特別編集版

25??????コストに????て② ????????????????????????る??実装工程の効率化な損失のことである。 まず例を挙げると、●お客様クレーム●社内で発生している不良 この二つはわかりやすいと思う。実際に不良として発生したことで社内的に問題になっているのが「社内不良」、お客様へ流出してしまったものが「お客様クレーム」となるわけであるから、「不良発生させない」または「不良流出させない」といったことがコストダウンに繋がる、ということである。●在庫不良 これは「適正在庫」で管理していないがゆえに発生している損失コストになる。前回にお話しした「作りすぎの無駄」はこれに該当する。●仕掛不良 これも「適正在庫」をもっていないがゆえに発生する損失コストであるが、発生する段階が製品を作った後ではなく、製品を作る前に起きている現象なので、在庫不良とは呼ばずに仕掛不良と呼ばれる。つまり、適正な仕掛バッファで作業を行わないために、仕掛準備品が多く存在している損失コストになる。●後戻り損失 後戻り損失は、不良による損失が発生したがゆえにおきる損失、ともいえる。不良が発生することによって修正や作り直しなどが起こるが、それによって発生する損失のことである。なので不良は、すべての損失コストに関わってくる。 これらの金額の売上高比、それが品損失コスト(Fコスト)と呼ばれるものであり、究極の目標値は、当然「0%」ということになる。   「評価コスト(Aコスト)」について この評価コストは、●製造品やその部材の評価●検査や試験●ラインの工程審査●サプライヤによる工程監査 こうした製造ラインの評価にかかる費用を「評価コスト」という。このように評価にかかる費用を算出し、売上高比で割ったものが評価コスト(Aコスト)の値になる。 究極の目標値は「自責不良0 %」を達成するため、評価金額の売上高比になる。このため、検査がなるべく必要のないライン作りを目指していくことがまさに評価コストを下げることに繋がる。 工程内不良が沢山出ている状態では、評価コストを下げることができない。なぜなら、検査がなるべく必要のないライン作りを達成するためには、品質の向上は欠かせないからである。   「予防コスト(Pコスト)」について 予防コストは、生産や管理のために使用されるコストのことをいう。設備や計測器など ?特に計測器の場合は? 定期的に校正が必要であるが、設備の点検やメンテナスにかかる費用も予防コストに含まれる。 特に忘れてはいけないのが、「人材の育成にかかるコスト」も予防コストに入る、ということである。しかし、この人材育成にかかる費用を予防コストに入れていない会社が非常に多いのである。 「人材の育成にかかるコストがなぜ予防コストなのか?」、というと、予防コストとは「あらゆる物事を解決するために必要なコスト」このことであるので、当然人材の育成も予防コストに入るのである。 ということは… 予防コストを低く見積もっていると評価コストや損失コストが増えることなるのである。 機械や計測器、人材の育成は、品質そのものにかかってくる。予防コストを十分に予算化していない会社の場合、損失コストや評価コストを多く必要として、結果的に予防コストに配分する予算がないという悪循環が生まれる。 なので、究極目標値は「最小のトータルコスト」ということになる。つまり、Fコスト+Aコスト+Pコスト、これらのトータルコストが究極の目的値になるのである。 足し算になっている… ということで、勘の良い人は気づいたかもしれないが、実はこの予防コストを品質向上の際に大きく予算化することが一番の近道なのである。つまり、品質向上の活動を行った際が問題も多く存在している時期になる。(一社)実装技術信頼性審査協会、 STCソルダリングテクノロジセンター34