ブックタイトル実装技術3月号2018年特別編集版

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概要

実装技術3月号2018年特別編集版

35 また、ディスクリート部品表面に物体を接触させると、部品表面温度は低下する。これは熱容量が大きくなるためで、接触させる物体の材料や大きさ形状により多数の組合せがある(部品の放熱)。 はんだ付けする端子にピンポイントで加熱するために、クリップのようなものや金属製の板状のものを端子に取り付けて、熱を誘導させ間接的に加熱する(端子へ熱を集めて蓄熱させる)。 さらにリフロー炉の熱源で、上面ヒータを使用するか、下面ヒータを使用するか、またはその両方を加熱ゾーンで組み合わせて使うことや、熱源と基板との距離を変えてコンベアスピードを調整することで基板上の上面と下面で大きな温度差をつけることができる。 このように複雑にはなるが、治具とリフロー炉の加熱方法を図2 断熱の効果図3 リフロー化の温度プロファイルイメージ組み合わせることで、ディスクリート部品のリフロー化を可能にする。 次にディスクリート部品と表面実装部品をリフロー化する場合の温度プロファイルのイメージを図3に示す。 ディスクリート部品の表面温度を低く抑えつつ、はんだ付けをする端子部分を加熱することが必要なため、基板の熱ではんだと端子を加熱する。 リフロー中ディスクリート部品は上面に実装されることが通常で、温度上昇を避けるため基板下面から下面ヒータの加熱が基本となる。 ディスクリート部品の本体は放熱治具と接触させるため、温度上昇は基板や部品より遅れ、温度上昇のピークは本加熱後にむかえる(図3 中のC 温度カーブ)。 基板下面から加熱するため、ディスクリート部品の端子とその周辺をはんだの融点220度以上に到達させるため、ヒータの温度は一般的な温度より高めになる。 ディスクリート部品の下面以外で、下面にある他の表面実装部品が耐熱温度を超える場合は、断熱する治具が必要になってくる。 上面の部品で温度が融点以上に達していない場合は、上面ヒータを必要な分入れて補う。