ブックタイトル実装技術12月号2017年

ページ
18/36

このページは 実装技術12月号2017年 の電子ブックに掲載されている18ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

概要

実装技術12月号2017年

16半導体実装 1  はじめに 2017年の半導体業界は、2016年後半から大きくあらわれた市場の盛り返しが勢いを増して続いている販売高の推移を示している。米国Semiconductor IndustryAssociation(SIA)からの月次世界半導体販売高により、昨年からのデータ経緯をたどると、次の通りとなる。       販売高   前年同月比 前月比  2016 年 1月  $26.88 B -5.8 % -2.7 % 2016 年 2月  $26.02 B -6.2 % -3.2 % 2016 年 3月  $26.09 B -5.8 % 0.3 % 2016 年 4月  $25.84 B -6.2 % -1.0 % 2016 年 5月  $25.95 B -7.7 % 0.4 % 2016 年 6月  $26.36 B -5.8 % 1.1 % 2016 年 7月  $27.08 B -2.8 % 2.6 % 2016 年 8月  $28.03 B 0.5 % 3.5 % 2016 年 9月  $29.43 B 3.6 % 4.2 % 2016 年10月 $30.45 B 5.1 % 3.4 % 2016 年11月 $31.03 B 7.4 % 2.0 % 2016 年12月 $31.01 B 12.3 % 0.0 %       販売高   前年同月比 前月比  2017 年 1月  $30.63 B 13.9 % -1.2 % 2017 年 2月  $30.39 B 16.5 % -0.8 % 2017 年 3月  $30.88 B 18.1 % 1 .6 % 2017 年 4月  $31.30 B 20.9 % 1.3 % 2017 年 5月  $31.93 B 22.6 % 1.9 % 2017 年 6月  $32.64 B 23.7 % 2.0 % 2017 年 7月  $33.65 B 24.0 % 3.1 % 2017 年 8月  $34.96 B 23.9 % 4.0 % 2017 年 9月  $35.95 B 22.2 % 2.8 %    この9月までで見て、月あたりの世界販売高が$30Billionの大台を12ヶ月連続で越えており、本年の世界半導体販売高総計が$400 Billionを上回るという見方があらわれている現時点となっている。$300 Billionをなかなか越えられなかった経緯があるが、大きく様相が変わっている現状がある。本年の販売高予想も繰り返し上方修正されている状況である。 世界経済の激動の波に乗って、2017年のエレクトロニクス・半導体業界は、新しい要素技術、プロセス技術を駆使した新しい分野の開拓、展開が旺盛に行われて、市場需要を大きく支えている。伸びが減速したとはいえ大規模な世界市場を維持するスマートフォンに加えて、Internet of Things(IoT)、データセンター、自動運転車、スマートエレクトロニクスなどの新しい分野が、人工知能(artifi cial intelligence :AI)、深層学習(deep learning)はじめ要素技術の目覚ましい深化から市場の一角を担うようになってきている。PC、スマートフォンをはじめ大量に用いられるDRAM、NANDフラッシュメモリというメモリ半導体が、市場需要に対する供給の逼迫から価格が上昇し、この1 年で倍以上に跳ね上がる事例も見られて、上記の通り半導体販売高を大きく史上最高に持ち上げている実態がある。 このような市場状況の中、3 次元実装関係は、●3D NANDに代表されるDRAM、フラッシュメモリでの多 層化による大容量化●新分野の高性能化、高機能化に向けた貫通電極(TSV : Through Silicon Via)、シリコンインターポーザなどを 駆使したSystem in Package(SiP)化のアプローチが前面に出て、それぞれ大きく引っ張る技術そして業界模様となっている。3次元実装へ注目度がいっそう高まってきているこの1年の切り口を以下に示す。 ①…半導体の微細化、高機能化はじめ今後の方向性、指針を占う「半導体技術ロードマップ」の活動が、従来の半導体業界での国際半導体技術ロードマップ(ITRS : InternationalTechnology Roadmap for Semiconductors)の後を3次元半導体関連の技術および業界動向(株)ザイキューブ