ブックタイトル実装技術11月号2017年特別編集版

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概要

実装技術11月号2017年特別編集版

19量産現場における工法変更によるコスト品質の改善 ?フローのリフロー化、手はんだ、ロボットはんだのリフロー化?実装工程の効率化 従来、一般的なリフローにおいては部品リード間の温度差(ΔT)を重視したプリヒートの規格管理が中心になっている。 鉛はんだも鉛フリーはんだもおおむね同じ部品・基板を使用しているので、プリヒートは特に部品・基板に対応する必要はなく、温度プロファイルは融点以上の時間とトップ温度がはんだの融点と部品・基板の耐熱範囲を考慮すればよい。○温度プロファイルの作成 温度プロファイルは基板を加熱し、基板上に印刷されたはんだを基板ランドの熱で溶かす。 フローはんだと同じで溶けたはんだで部品リードを加熱することではんだ付けは完了する。 はんだが溶ける前にフラックス効果が劣化すると、はんだの粒子は溶けずに残るか半溶融状態でフィレットを形成し、強度不足やぬれ不良及びボイドが発生する。 温度プロファイルは、その波形より上下ヒータの温度とコンベア速度の操作で基板・部品リードへの熱供給状態が異なる。 リフロー炉のヒーターを操作し、基板下部から熱供給することで基板上面に印刷されたはんだのフラックスを劣化させずに基板を十分に加熱することができる。 図1はヒータ温度とコンベア速度が異なるが、温度プロファイルとしては略同じような波形を形成している。 図1-Aはエアリフロー炉による通常の温度プロファイルの作成方法で上下ヒーター温度は同じである。 図1-Bは遠赤外線+エアリフロー炉で下部のプリヒート部は上部ヒータより50℃高く設定している。コンベア速度は図1-Aの0.72m/mから図1-Bは0.75m/mに速くしている。 波形のみではさほど差は見られないが、不良率は図1-Bは0.5ppmに改善している。 温度プロファイルの波形が同じでもヒータ温度とその接合品質に大きな差がある(図2)。 下部からフラックスの劣化を抑えて加熱し、リフロー部の上河合 一男、 京都府実装技術研究会、 アントム(株)、 京石産業(株)図2 【事例】0201チップの温度プロファイルの作成