ブックタイトル実装技術10月号2017年特別編集版

ページ
29/36

このページは 実装技術10月号2017年特別編集版 の電子ブックに掲載されている29ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

概要

実装技術10月号2017年特別編集版

51能を備え、電気設計者の便利ツールとして愛用されてきた。 そして昨今の電気設計CADは、設計だけでなく幅広い範囲で活用できるツールとなっている。 部品のデータベースに様々な情報を加えることで、調達や製造などでも使用される部品表などの帳票をボタン一つで出力する機能や、電線の長さや経路を自動で算出する機能、電線加工機やマークチューブ加工機との連動機能など、基本となる機器のデータベースを根幹に、設計や製造など様々な現場で設計情報を活用していく傾向が強くなってきている。3. 日本の電気設計CAD市場で  No.1シェアを誇るECAD 当社の電気設計CAD『ECAD』は、第一弾の発売から30年以上にわたり、電子基板などの小さな電力を扱う電気設計ではなく、制御盤や分電盤、配電盤、キュービクルなどの大きな電力を扱う電気設計専用のCADとして、多くのお客様に使用されてきた。現在では、日本の電気設計CAD市場においてNo.1 の実績を積み重ねている(2017 年6月現在。当社調べ)。また、3D CADとの連携機能や複数のハーネスを束ねたワイヤハーネスの設計機能なども充実しているので、生産設備、印刷装置、アミューズメントなどの業界でも幅広く導入されている。4. 最新製品『ECAD DCX』シリーズ 『ECAD DCX』シリーズは、30 年以上の歴史をもつECAD の最新製品で、日本のお客様に長年支持されてきたECAD の使いやすさと、昨今の潮流であるデータベース活用の志向を兼ね備えたハイブリット製品となっている。ラインアップには、設計業務をミスなく効率的に進めることができるスタンダード製品『ECAD DCX Standard』、Standard の機能に製造現場で活用できる機能が加わった『ECAD DCXProfessional』、バリエーション機能を含む全ての機能を備える『ECAD DCX Premium』の3 つが揃い、お客様のソリューション規模にあった製品を選択することができる。5. 第一制電機(株)での導入事例1. 図面品質の向上と、  設計業務の効率化によるリードタイムの削減を実現 総合電気計装プラントメーカーである第一制電機(株)は、1968 年の創業以来、各種プラント電気設備の制御を中心に写真2企業基盤を確立している会社である。 上水道プラントの制御からスタートし、鉄鋼、産業機械、さらに工作機械、飼料、焼却炉と常に新しい分野に挑戦する他、コンピュータ部門にも力を注ぎ、データロガー装置やDCS(Digital Control System)の開発や、ホスト/クライアント間のデータ通信やCAD/-CAM 連携を推進。さらに広範な産業フィールドへの貢献を深耕している。電気計装部門では西日本全域において施工とメンテナンスを行える企業として、お客様の信頼を得ている。 第一制電機では、当社の電気設計CAD『ECAD DCX × 7ライセンス』(写真1)を導入したことによって、図面品質の向上と、設計業務の効率化によるリードタイムの削減を実現したという(写真2)。以下に、同社=第一制電機における、『ECADDCX × 7ライセンス』導入の経緯と改善の事例をご紹介する。2. ツールによる手作業の自動化・機械化を検討 同社では以前、部品表や配置図といった手配・製造データの作成や回路図のチェックにおける目視での確認など、「人の手」を介して実施している工程があった。しかし、このような作業ではどうしてもデータの入力ミスやチェック漏れなど、単純なミスが発生していた。これらのミスは調達部門や製造部門の業務まで工程が進んでから発覚することも多く、部品の誤調達や加工指示の間違いによる製造ロスの増加、手戻りによる工数の増加など、コストの増加や納期遅延のリスクにも繋がることから、データや図面のチェックに多大な時間を費やしていた、という。 「自動機械を提供している会社として、社内業務においても自動化を推進していきたい」という社長の考えもあり、課題の解決につながる自動化機能を有したソリューションを検討した。 条件として考えたのは、「手配・製造データの作成に際して