ブックタイトル実装技術9月号2017年特別編集版

ページ
20/32

このページは 実装技術9月号2017年特別編集版 の電子ブックに掲載されている20ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

概要

実装技術9月号2017年特別編集版

321. はじめに 一般社団法人電子情報技術産業協会(以下、JEITA)/電子実装技術委員会/Jisso 技術ロードマップ専門委員会では、「2017 年度版実装技術ロードマップ」を6月6日に発刊した。1999 年から2 年ごとに発刊し、今回で記念すべき第10 版目をむかえることができた。 当誌の全体構成は、第1 章 総則、第2 章 注目される市場と電子機器群、第3 章 電子デバイスパッケージ、第4 章 電子部品、第5 章 プリント配線板、第6 章 実装設備となっている。 2015 年度版ロードマップでは、パソコン、テレビ、携帯電話などの各電子機器個別の技術動向ではなく、グローバルな潮流の中で重視すべき市場、アプリケーションを起点とし、その実現に貢献できる電子実装技術の将来動向を描くことにした。2017 年度版でもその方針を踏襲しつつ、電子実装技術の課題と解決策の提示をより意識して取り組んだ。また、読者アンケートから読み取れるニーズも重視した。 第2 章での注目する市場カテゴリーとして、「メディカル」「エネルギー」「モビリティー」を今回も取り上げた。さらに、これらの3つのカテゴリーにおいて重視すべき技術、材料などを深堀りする「新技術・新材料・新市場」を新たに加え、サーマルマネジメント、スマートファブリック、ナノカーボン材料、宇宙産業を取り上げた(図1)。 また、2015年度版では第3章を「半導体パッケージ」としていたが、2017 年度版では「電子デバイスパッケージ」に変更した。その理由は、IoT(Internet of Things)やMoreThan Mooreの時代においては、ヘテロジニアス(異種)な技術融合を実現する電子実装技術が求められるからである。たとえばIoTでは無線センサモジュールが多く配置されるが、そこでは半導体素子のみでなく、センシング機能、メモリ機能、データ処理機能、電源機能、無線機能などをコンパクト、低コストに融合する新たな実装技術の創出が必要となる。2. 注目される市場と電子機器群1. メディカル 介護・医療機器は日本の経済成長のために重要な分野の一つである。日本政府は社会課題の解決のために世界一のロボット利用活用社会を目指している。日本は2015年9月時点、65 歳以上の高齢者の割合が総人口の26.7%で、すでにIoTでキーとなるヘテロジニアスな技術融合への貢献?2017年度版実装技術ロードマップの概要?図1 各カテゴリーに属する電子機器群の実装密度マップ図2 フルグラフィックメーターの実装例Jisso 技術ロードマップ専門委員会 / 小池 純