ブックタイトル実装技術9月号2017年特別編集版

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概要

実装技術9月号2017年特別編集版

22部品搭載技術 1  はじめに  エレクトロニクス分野において、日本の実装技術は“JISSO”という言葉で世界に通じているように、非常に高く評価されているが、製品のデジタル化に伴い、近年は中国をはじめとするアジア諸国の電気メーカーが飛躍的に成長し、生産力ではトップに位置する背景下、それらの地域では生産プロセスの研究が発達し、生産設備である各種装置の品質向上や自動化が著しいスピードで進められている。したがって、今まで製品機能・品質(製品機能価値)で勝負してきた日本の設備メーカーが、これからも発展していくためには「製品」×「プロセス」(プロセス価値)で顧客ごとに異なる生産現場に最適な導入提案を行っていくことが必須であり、設備導入におけるインテグレーター的な役割も担っていくことが重要であると考えている。 当社は実装工程において資材から設備まで、お客様に最適なソリューションを提供しているいっぽうで、リワーク分野では装置および工法を自社工場で研究・開発し製造・サービスを行っているが、多様化する顧客生産プロセスを革新的に向上させる「仕組み」こそが、価値ある商品・サービス(以下定義づけ)であると意識し取り組んでいる。価値 ① 電子部品の小型化やファインピッチ化により増加している、手作業では困難なスキルフルなリペア作業をスキルレスに実施できること価値 ②突発的に発生するSMTラインのプロセス欠陥に起因する大量リワークニーズに対して、高水準の生産効率と品質を実現するリワーク作業が実施できること価値 ③SMT業界のトレーサビリティに基づくリワーク作業情報のネットワーク対応が可能であり、上流への生産歩留り向上に役立つ作業データのフィードバックや将来的な前工程とのシームレスな完全自動リワークシステムへのアップグレード化が可能であること 本稿でご紹介する当社の最新リワーク装置『MS9000SE』は、これまで長年にわたり積み上げてきた当社のものづくりの根幹をなすオプトメカトロニクス&ヒーティングの各要素技術(光学/機械/電気/熱)をさらに高度、かつ有機的に融合させた開発成果であり、上記の価値を実現させるベースマシンとして位置づけている(図1)。 今回は、価値①の「スキルレス」を重点的に追求した、(1)部品搭載のためのビジュアルムーブ&自動化機能(2)加熱プロファイル作成機能(3)残留はんだクリーニング機能に関する概要を説明したいと思う。図1 リワーク装置『MS9000SE』最新部品搭載技術 ~リワーク編~メイショウ(株) / 高瀬 浩一