ブックタイトル実装技術9月号2017年特別編集版

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概要

実装技術9月号2017年特別編集版

15クラスの常識を超えたハイコストパフォーマンスモデル 新小型高速モジュラマウンタ『YSM10』部品搭載技術   新小型高速モジュラマウンタ   「YSM10」の開発コンセプトと特徴 『YSM10』は3つの「1(ワン)」をコンセプトとして開発した。 ① クラス「世界No.1」の搭載スピード ② ヘッド交換不要の「1ヘッドソリューション」 ③『 YS12』系3モデルを統合する「1プラットホーム」 これら3つのコンセプトについてご紹介する。1. クラス「世界No.1」の搭載スピード 自社開発のダイレクト駆動積層式Z軸リニアサーボモータや、小型スキャンカメラユニットを採用した10 連インライン型の軽量・コンパクトな万能型HM(High-Speed Multi)ヘッド(図1)、軸制御を高速化する新世代サーボシステム「KLAサーボ」など、上位機種である万能マウンタ、高効率モジュラ『Z:LEX YSM20』(写真3)で採用された最新技術を惜しみなく投入し、従来機「YS12」比25 %以上の搭載スピード向上を実現。1ビーム1ヘッドのマウンタカテゴリで世界最速の46,000CPH(2017 年7月当社調べ:当社最適条件)の搭載能力を達成した。 なお、業界内では2 ~3 年前までは45,000CPH以上の搭載能力を高速機クラスとしてカテゴライズされており、YSM10は中速機クラスでありながらすでに当時の高速機レベルの搭載能力に到達しており、クラスの常識を超えた高性能を獲得している。2. ヘッド交換不要の「1ヘッドソリューション」 近年の一時期に、多くのマウンタメーカーでは、高い生産性と広範囲な部品への柔軟な対応力との両立を図るため、小型チップ部品のみを高速搭載するヘッドや、大型異形部品の搭載に特化したヘッドなど、機能の異なる数種類のヘッドを搭載部品の特性や生産数量に合せて交換する方式がトレンドとなっていた。 ところが、このヘッド交換方式では、スペック上は一見生産性と汎用性を両立しているように見えるが、現実にはそれらを同時での両立ができておらず、生産効率や投資効率に大きな課題が存在した。   それは、第一にヘッド交換時の生産停止ロス、第二に高価な交換用予備ヘッドを購入し休眠させておく投資ロス、そして第三として高速性と汎用性を同時には両立できないロス、つまり実装基板に1点でも大型部品があった場合、小型チップ部品の高速搭載ができない低速な異形部品用ヘッドへの交換が必要となってラインの搭載速度能力が著しく低下し、さらには連結マシン間のラインバランスが取れない非効率ロスが発生して、二重に生産性が低下してしまうということである。ヤマハ発動機(株)2図1 HMヘッド 写真3 万能マウンタ 高効率モジュラ『Z:LEX YSM20』