ブックタイトル実装技術12月号2016年特別編集版

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概要

実装技術12月号2016年特別編集版

26半導体実装 1  はじめに 2016 年のエレクトロニクス・半導体業界は、スマートフォンの伸びが減速し、PCの低迷が続くいっぽう、Internet ofThings(IoT)、データセンターはじめ新しい分野が台頭しつつあるなかにある。世界半導体販売高も、2015 年に続いて前年比わずかながら減少するという見方が優勢となっているが、2016 年後半にきて兆しが見えてきているPC需要の戻しで、DRAMをはじめ盛り返しの期待があり、前年比減少を食い止められるかどうか、2016 年を締めないと予断を許さない状況である。 このような市場状況の中、3次元実装関係は、以下のいろいろな切り口から注目度がいっそう高まってきているこの1 年となっている。 ○半導体の微細化による集積度増大の指針であるムーアの法則(Moore's Law)が終焉を迎えた、と業界の国際半導体技術ロードマップ(ITRS:International TechnologyRoadmap for Semiconductors)が結論づけて、活動に一区切りがつけられている。これから先の展開を表わしていく上で、3次元実装が有力な実現手段の1つとして挙がっている。 ○データセンター用のSSDs(Solid State Drives)はじめ3D NANDフラッシュメモリ市場が活況を呈しており、当面そして今後の半導体設備投資の中核を占めている。フラッシュメモリにDRAMを合わせて3次元実装技術の効用が発揮されるビジネス分野となっている現時点である。 ○グローバルなビジネスの視点では、中国の半導体業界、特に製造面の構築に向けた、M&A(企業の買収・合併)など積極的な攻勢が目立っているが、ここでも3D NANDフラッシュの工場はじめ3 次元実装技術に1つの重きが置かれている。 ○伸びが減速とはいいながら依然大きな市場比率を示すスマートフォンであるが、Apple社が今年の新型iPhoneにTSMCのfan-out実装を用いたプロセッサを採用して、fanoutwafer level packages(FOWLP)が3 次元実装関連の注目キーワードとして浮上している。 ○貫通電極(TSV:Through Silicon Via)の採否良し悪しはコスト面はじめ依然議論が多く交わされているところとなっているが、スーパーコンピュータ、超高速通信など高性能が最優先の分野ではTSVが大方の前提になっている。 ○ System in Package(SiP)に向けたアプローチは一段と分野が広がっており、シリコンインターポーザ、TSVなどを駆使して機器の小型化、高性能化に向かう流れがますます強まってきている。 このような流れのなか、当社は3次元実装分野の先鞭を切って、2004 年後半から技術開発、2006 年から2007 年の技術ライセンス、2008 年以降の広範な3 次元実装関連試作対応と、3 次元半導体のビジネス対応のステップを踏んで重ねてきている。3次元半導体の技術、ビジネス、業界動向(その①)(株)ザイキューブ