ブックタイトル実装技術11月号2016年特別編集版

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概要

実装技術11月号2016年特別編集版

31には、家がぽつりぽつりとあるような状況で、なかには既に廃墟となっている家もあった。 小平町に来ると最初の風力発電機をバスから右手の丘の上に見え、これは2000 年12月にCEFオロロンウィンドファーム(株)が導入したオランダのLagerwey Wind 製の出力740kW の4 基(総出力 2,960kW)であった1)。 しばらくすると苫前に近づき、上平バスターミナルにバスが立ち寄り、少し停車した。ここにある二つの発電所は「上平グリーンヒルウィンドーファーム」と言われ、風力発電機を一望することができる絶好の場所である。約300 ヘクタールの敷地を誇る上平共同利用模範牧場のなだらかな丘に表1に示すように全部で39 基が設置され、風力発電所の総発電量50,600kW(=50.6MW)になる2)3)。 風力発電機はほぼ平地に近い場所(高さ 40m)に設置されており、人家も少なく、良い場所であると思った。ここには、BONUSとEnercon のドイツ製及びVestas のデンマーク製の風力発電機が設置されている。小平にある風力発電機もオランダ製であり、すべて欧州製で日本製がないのが残念である。 232号線の海岸近くに建っている家の前には大きな板で囲ってあるが、これは海からの強い風の風よけのために設置されているようだ(写真1)。来て現場を見て風の強い場所をあらためて認識することができた。遠路はるばる来て良かったと思った。 苫前町が導入した風力発電機を見学するために「栄浜」バス停で下車すると「にしん街道」の標識が迎えてくれる(写真2)。前方には3基の風力発電機が見える。にしん漁で栄えた「苫前」が歴史から忘れ去られるようになってきたので、そのにしん漁を忘れないために「にしん街道」と名付けて標識を立てたという。その説明書きもあった。 明治末期から昭和初期までに本州や道内各地から「若い衆」「ヤン衆」と呼ばれる漁夫が大勢訪れ、浜は活気にあふれていたという。青森方面からの出稼ぎ労働者が海岸部へ根付き、浜からの強風を利用して望郷の思いを津軽凧に乗せ、大写真2 にしん街道写真1 風よけの板の塀