ブックタイトル実装技術8月号2016年特別編集版

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実装技術8月号2016年特別編集版

26はんだ接合技術 1  はじめに 本年から不定期シリーズで解説を進めてきた「フロー工程の品質確保と不良改善に必要な事」の解説も今号で3回目となった。前回までを振り返ると●2016年1月号 目的(Be)と行動(Do)の違いについて、スプレー塗布条件変更の前に行う設定、すなわち定点塗布の実験方法(塗布圧力と霧化量の適正化)とスキャンスピードの設定、オーバーシュート量の設定などについて解説を行った。●2016年7月号 フラックス塗布量の設定方法について、その判定方法、日々の管理方法などについて説明を行った。 これまでの2 号の解説で、フロー工法における前半部分であるスプレーフラクサーの条件の最適化やその管理方法については理解いただけたと思う。 今回から後半部分である、はんだ槽(代表的にW-Wave)における品質最適化について説明を行う。   フロー工法の概要(図1) これから本格的にフロー工法の説明をするにあたって、まずはフロー工法の概要を説明する。前回までの解説で、基板全面にフラックスをいかにして均一に塗布するかということを解説してきたので、まずは基板全面にフラックスが均一に塗布されたということを仮定して、解説を進めていく。 まず我々がもっとも意識しておかなければならないことは、工程内の各機能の役割である。印刷工程編でも一部解説を行ったが、まずはその工程での目的を明確にして、その上で各機能の役割を明確にすることが、その工程で本来やらなければならないことを明確にする、最良の方法といえる。私の理解力が足りないだけかもしれないが、このように各工程の目的と各機能の役割を明確にしておいたほうが、その工程で本来行われるべきこと、本来行うべきことであるのに行われていないことを、明確にする上では非常に重要であると考えている。 まずはフラックスが基板全面に塗布されているとして、解説を進めていく。まずはプリヒートの役割である。このプリヒートであるが、設備メーカーやその設備の型番によって、プリヒータの枚数や加熱方式が若干異なる。一般的にはシーズヒータによる輻射加熱であることが多いが、場合によってはその他の加熱方品質確保と不良改善に必要なこと(フロー工程編③)~フロー工法 工法の概要とプリヒート、およびプリヒート検証後のデータベース化~(社)実装技術信頼性審査協会、STC ソルダリング テクノロジ センター / 佐竹 正宏2図1 フロー工法の概要