ブックタイトル実装技術8月号2015年特別編集版

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概要

実装技術8月号2015年特別編集版

 いっぽう、LSI の端子数が多くなったり、LSIの消費電力が大きくなったりで、LSIパッケージ内基板が大型化したり、配線が複雑化したりで、パッケージ内配線が長くなってきています。端子数が多く、消費電力が大きなBGAパッケージでは、多くのバイパスコンデンサをLSIに最も近いところに配置、配線するいつ用があります。 このため、基板上で分岐を短く終端抵抗を配置、配線するレイアウト設計は非常に難しくなっています。 この問題を解決するため、ICチップの内部回路に終端抵抗を組み込むようなICが出てきました。 ICチップ(Die)の内部に組み込んだ終端抵抗をODT (On Die Terminator) と呼びます。ODTを使うと、レシーバの最短距離で終端抵抗が接続できるため、非常に高速な信号でも反射ノイズを抑えることができます(図7)。さらに基板上に終端抵抗を配置、配線する必要がないので基板設計が簡単になります。バイパスコンデンサの配置、配線にも設計の自由度が高くなり、電源供給ラインの安定性も向上します。 DDRメモリではDDR2 規格から、データ信号とデータ同期信号、データマスクにこのODTが導入されています。DDR4メモリでもODTが使われています。ODTが使われているデータ信号(DQn)はコントローラとDDRメモリの接続は1 対1 配線を基本的な配線トポロジーとしています(図8)。 また、メモリデータにはReadとWrite の動作があり、双方向バスとなっています(図9)。このため、DDRメモリだかでなく、コントローラ側でもODTが使われています。 それに対して、アドレスデータやコントロールデータではデータの流れは、コントローラからメモリへの1 方向です(図10)。 さらにDDR3とDDR4ではフライバイ(Fly-by)配線トポロジーと呼ばれる一筆書き配線をサポートしているためODTは使わず、オンボード終端になっています(図11)。前田真一の最新実装技術 あれこれ塾図11 フライバイ・トポロジ図8 データラインは1対1配線が基本図10 CMD/ADDは片方向図7 ODT図9 DQは双方向バス53