ブックタイトル実装技術8月号2015年特別編集版

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概要

実装技術8月号2015年特別編集版

これあれ塾前田真一の最新実装技術連 載第53回 DDR4のODT技術1. 終端抵抗技術 高速信号を基板配線で伝送する場合、反射ノイズをなくしたり低減したりするために配線のもつ特性インピーダンスを一定にし、信号配線を終端させる必要があります。反射ノイズは伝送線路のインピーダンスが変化するところで、変化の大きさに比例して発生します(図1)。 C-MOS 回路のドライバは低いインピーダンスをもち、レシーバは高いインピーダンスをもっています。信号が配線のZo の特性インピーダンスを伝搬してきて、レシーバに達すると、レシーバの所で、インピーダンスが急激に非常に高くなるので、ここで、大きな反射ノイズが発生します。 レシーバICと並列に配線の特性インピーダンスと同じ値、Zoの抵抗を並列に挿入するとレシーバ部でのインピーダンスはZoになるので、反射は発生しません。これは並列終端と呼ばれる終端方法です(図2)。2. 終端抵抗への配線 配線が分岐すると、配線は並列接続となります(図3)。このため、配線の分岐点でも配線にインピーダンスが変化し、反射ノイズが発生します。分岐配線が短けれ短い配線は、伝送線路とはみなされず、大きな反射ノイズは発生しません(図4)。この分岐配線が伝送線路として考えなくても良い長さは、信号の立ち上がり/立ち下がり速度によって、変化します。だいたいの目安としては立ち上がり/立ち下がり時間が100ps の場合には配線長さが、分岐の長さが8mm 程度以下ならば分岐の影響は無視しても大きな問題にはなりません。 BGAなど信号端子が大きく、バイパスコンデンサを優先的に配置しなければならずに、レシーバの近くに終端抵抗を配置、配線できない場合、レシーバのインピーダンスが高いので、終端抵抗を配線の終端に来るように配置、配線します(図5)。 この時、レシーバへの配線を反射が発生しないように短くする必要があります。この時、注意しなければならないのは、配線の長さとは、ICチップの端子までの距離で、基板上の配線だけでなく、パッケージ内基板(インタポーザ)の配線長さも含んだ長さのことです(図6)。3. ODT 信号が高速になると信号の立ち上がり/立ち下がり時間が早くなり、レシーバと終端抵抗の分岐配線長さの制限が短くなります。図4 短い分岐では反射は生じない図3 配線の分岐で 図5 レシーバと終端抵抗インピーダンスが変化する図6 配線長さは図2 並列終端 基板配線だけではない図1 反射ノイズ52