ブックタイトル実装技術8月号2015年特別編集版

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概要

実装技術8月号2015年特別編集版

20はんだ接合技術 1  はじめに 筆者は現在、定期的に、アントム(株)、及び、京都府実装技術研究会において、技術セミナーを開催している(写真1)。 本稿は、アントム(株)と京都府実装技術研究会で実施した「ディスクリート部品のリフロー化」に関するレポートである。 フローはんだをリフロー化する目的は、コストと品質の改善にある。特に、フローはんだの品質は従来から問題が多く見られる。実験レベルでは品質が確保されても、量産時にフロー槽は基板や部品リードのめっきが溶け込むので、はんだの組成も変化していき、作業環境もよいとはいえない。これをリフロー化することによって、はんだ付けポイントあたりのはんだコストが1/50になるといわれている。また、最近は車載関連でもフローのリフロー化の検討が進められている。 通常のディスクリート部品をリフローする場合の温度プロファイルは一般的な表面実装時の温度プロファイルとさほど変わらない。ポイントは、スル?ホール内部で熱が不足気味になることである。特にホール内の熱移動とホールに流れ込んだはんだの気化熱や潜熱の発生が影響する。   ディスクリート部品の   リフロー化のポイント1. 遠赤外線熱風併用加熱方式のリフロー炉での操作方法  耐熱性の低い部品のリフロー化(下部ヒーターのみ使用) 片面ヒータ(上または下)のみ使用時は、リフロー領域では基板表面のパターンや部品表面から放熱する(フローの2次槽でのホール内の熱不足と同じである)ので、温度プロファディスクリート部品のリフロー化実装技術アドバイザー / 河合 一男、 アントム(株)2写真1 アントム(株)におけるセミナーの様子図3※基板上面と下面では50~80 ℃ほどの差がある※ホール内部の熱不足はボイドや接合強度不足を起こす図2 ②リフロー段階基板表面や内層のパターンから熱移動が起こり、ホール内部の熱が不足する部品リードには下部の熱風で熱供給するはんだはんだ溶融時の潜熱の発生図1 ①プリヒート段階はんだフラックスの気化による気化熱の発生基板上面は炉内の雰囲気温度になる(図右)部品が基板から浮いているので基板の熱が部品側へ伝わらない(図左)基板の熱が直接部品に伝わり放熱される