ブックタイトル実装技術8月号2015年特別編集版

ページ
16/30

このページは 実装技術8月号2015年特別編集版 の電子ブックに掲載されている16ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play
  • Available on the Windows Store

概要

実装技術8月号2015年特別編集版

14はんだ接合技術 1  はじめに 鉛フリーソルダペーストはSAC305(Sn96.5Ag3Cu0.5)の金属組成が実用化され、さらに低銀化によるコストダウンと、添加金属によるぬれ性改善研究が行われており、これらの研究と同時に最適なフラックスの研究も進められている。 ソルダペーストは、金属粒子とフラックスで構成されており、さらに、フラックスは複数の材料によって構成されているために各成分の反応温度が異なり、これらのいずれもがぬれ性に影響を与えると考える。 また、近年のパワー半導体の高性能化により、ダイボンド接合も高信頼性及び、低コスト化が望まれており、新たな接合材料の開発が考えられる。 当社では、従来から開発・設計、及び製造してきた高温観察装置で培った温度制御技術、周辺技術を生かし、新たにレーザ変位計を搭載した変位検出ぬれ性試験機を開発、製品化した。本装置は、非接触のレーザ変位計で測定することにより、高感度なソルダペーストのぬれ性評価を可能とし、定量的に評価することにより、リフロー実装における最適条件の決定を迅速化、ソルダリング技術を向上させることを目的として開発に至ったものである。 また、本装置は2014 年6 月に新たに制定された、JISZ2384-4 4.5 変位検出ぬれ試験に準拠する装置である。 その試験方法は、実装時と同様の温度プロファイルを模擬することで、ソルダペースト溶融時における試験片の垂直方向の変位量を非接触のレーザ変位計によって、時間の関数として記録し、得られた時間?変位曲線図からソルダペーストのぬれ性を評価するものである。 本稿では、試験装置、及び試験方法と評価例について紹介する。   装置の特徴と概要1. 特徴 変位検出ぬれ性試験機『SMT Tester SDM-4000』(図1)の特徴を次に示す。 ①設定加熱プロファイルに対して追従性が良く、再現性  の高いプロファイル加熱が可能。 ②試験片が均一に加熱され、リフロー実装と近いプロファ  イル加熱が可能。 ③非接触でのレーザ変位計測により、高感度なぬれ性試  験が可能。 ④付属の専用治具を用いることで、バラつきが少なく、容  易な試験片製作が可能。変位検出によるソルダペーストの新しいぬれ性試験方法山陽精工(株) / 西室 将図1 変位検出ぬれ性試験機表1 『SMT Tester SDM-4000』の主な仕様2