ブックタイトル実装技術6月号2015年特別編集版

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概要

実装技術6月号2015年特別編集版

481. 山﨑舜平社長の紹介 (株)半導体エネルギー研究所(以下、SELと記す)を紹介するにあたって、まず第一に社長の山﨑舜平氏を紹介しなければならない。山﨑氏は、フェライトの発明者の一人として有名な加藤与五郎先生から、発明の重要性を指導され、学生時代にシリコン半導体関係の特許130件を取得された。なかでも、現在のフラッシュ・メモリに使われているシリコンフローティング・ゲートの発明は特筆に値する。アメリカの学会での発表の機会に、業界の指導的な人との交流が始まり、特にインテルの当時の社長であったR.N.ノイス氏と親交を深め大いに影響された(図1)。1980 年にSELを設立され、NIP 型アモルファス太陽光発電で光電変換効率8.01%という、当時の世界一の技術を開発、その後も光電変換効率で世界記録を何度も塗り替え、その後、これらの技術を応用し、TDK(株)よりフレキシブル太陽光発電が商品化された。次に1995 年にはアクティブ型有機ELを発表した。1998 年にはCGS(Continuous Grain Silicon)を発表し、従来のポリシリコンに比べてはるかに移動度の高いTFT(Thin FilmTransistor)を開発して、シャープ(株)から液晶へ応用され、多くの商品への展開が行われた。2004 年には、CGS 技術を用いてプラスチック基板上にCPUを作り込んで駆動させている。これらの技術は、IEDMやISSCCという半導体のオリンピックといわれる権威ある学会で発表され世界中から注目された。最近は酸化物半導体に注力されているが、これは後ほど詳しく述べる。 以上のような数々の技術開発やSELの開発テーマの決定などは、山﨑氏の指導の下で行われている。山﨑氏は2011年3月には特許取得数世界一(6314 件)としてギネスブックに載っている。2.「技術が商品」のSELの紹介 3月25日、SELを取材のため訪問すると玄関で高橋取締役と社員2名の方が私の到着を出迎えて下さったのには驚いた。その後、展示室に案内されると、3名の技術者が待機され厚木エレクトロニクス / 加藤 俊夫■シリーズ・企業訪問 きらりと光る優良企業(第6回)商品は「技術」、という、世界に類のない企業(株)半導体エネルギー研究所図1 1980年、山﨑氏がノイス氏の自宅に招かれた時の写真(中:山﨑氏、右:ノイス氏) 図2 山﨑舜平社長(右)と高橋実取締役