ブックタイトル実装技術4月号2015年特別編集版

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概要

実装技術4月号2015年特別編集版

393. EMについて EMとは金属配線を流れる電流密度が上がると金属原子が電子の流れる方向に輸送される現象で、その最大の加速要因は温度である。電流密度が10KA/cm2を超えるとEM 起因の故障が発生するとされている3)。図1にEM現象でパッドのCuが輸送された状態を示す。       4. 試験片1. 試験片 EM試験は確立されておらず、微細はんだ付け部の試験片を準備することも難しい。図2に公開されているEM 試験片を示す。どの試験片も研究者が工夫を凝らして作製していることがわかる。このため、どうしても「汎用性に乏しい」「専用設備が必要」など、簡単に試験することができない。そこで、できるだけ簡易で正確にEM 試験が行えるよう試験片を考案した。 試験基板を図3に、はんだ付け後の状態を図4に示す。提示した試験基板のはんだ付け部は、はんだ長400μm、パッド寸法100×100μmだが、要望のサイズに変更することもできる。2. 試験片まとめ 以下にEM試験片のまとめを記す。 ?EM試験用に汎用性の高い基板を作製し  た。この基板は表面処理、パッド寸法な  どの仕様を変えることができる ?パッド表面にNi/Auなどの表面処理可  能 ?はんだボールを利用し、簡易に微細箇所  のはんだ付け可能。これにより、比較的  簡単にEM試験が可能となる なお、試験基板単体やはんだ付け後の試験基板の販売を予定している。5. EM試験 はじめに、前述の試験片を用いて印加電流と温度を変数に溶断条件を確認した。その結果から試験条件を決定し、電圧をモニタリングしながらEM 試験を実施した。図5に電圧変化とその時の接合部外観を、図4 はんだ付け後の状態図3 EM試験基板図5 EM試験結果