ブックタイトル実装技術12月号2014年特別編集版

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概要

実装技術12月号2014年特別編集版

2. イーサネット規格 これまでは、イーサネットの転送速度は、バージョンごとに10 倍になっていましたが、10Gbps 以降は間に4 倍の速度が入るようになってきました。10Gbps の次は40Gbpsで、現在、最先端は100Gbpsです。次の世代として、400Gbpsでさらに1000Gbps(1 Tbps)がスケジューリングされています(図1)。 現在は一般的には早くても10Gbps程度ですが、ネットワークサーバなどのHPC(HighPerformance Computing)を使ったデータセンターでは40Gbpsや100Gbpsが使われています。 長距離では光伝送が使われていますが、100Gbps規格でも短距離であれば、銅ケーブルが使われますし、基板配線のバックプレーンでも100Gbps 伝送が使われます。 ただし、40Gbpsや100Gbpsといっても1 配線で 40Gbpsや100Gbpsを達成するのではなく、いくつかの対による並列転送で40Gbpsや100Gbpsを達成する規格になっています。 具体的には 10Gbps4対で 40Gbpsを達成しています。また100Gbpsは 10Gbps10対か、25Gbps4対の構成になっています(図2)。さらに次世代の400Gでは、25Gbps16 対か、56Gbps8 対の構成になります。 1レーンあたり10Gbpsであれば、USB3.1 やThunderbolt 1.0 と同じ速度で銅線や基板配線でもどうにかなります。 また、光を使う場合でも、光はトランシーバとレシーバ部は光になりますが、信号処理や、レーザダイオードのドライバ、フォトダイオードで受けた信号を処理する回路は電気信号です。25Gbps の信号を処理する回路は、基板上で、25Gbps の信号を作るためにそれ以上の信号処理を行う必要があります。 OIF(Optical Internetworking Forum)と呼ばれるコンソーシアムでは100Gイーサネットのために基板上の信号処理として、28Gbps のチップ間、の規格(CEI=Common Electrical Interface)を作成しています(OIF/CEI 28G-SR/VSR)。 このように、現在、HPC サーバでは、多くの基板やバックプレーンでは、次世代PCIExpress Gen4 の16Gbpsより高速な、25Gbps~28Gbps の信号伝送が行われています。さらに、次世代の400Gイーサネット時代では、基板上で、56Gbps の信号を伝送する必要があります。3. サーバのバックプレーン ネットワークサーバをはじめとするHPCではコンピュータ間、コンピュータとハードディスク(HD)や半導体ディスク(SSD)のようなデータ記憶装置間で高速データ転送を行う必要があります。 サーバやHPCは目的に応じて処理能力やデータストレージの容量を変化させて最適のコストパフォーマンスを得られるするようにするのが効率的です。 このため、プロセッサや、記憶装置は規格化された基板にして、目的に応じて最適の構成に組上げるようにします。 このような、規格化された基板モジュールを使い、基板の追加や交換で自由に最適な機能を構築できるコンピュータをブレードコンピュータと呼びます(図3)。 このブレードコンピュータの基板サイズや、コネクタのピン配置、及び基板間の信号接続などを標準化した規格としてCompactTCA 規格と、ATCA(Advanced TCA=Telecom Computing Architectur)と呼前田真一の最新実装技術 あれこれ塾51図3 ブレードコンピュータ(NEC HPより)図2 イーサネットのチャネル数と転送速度(“The Dawn of Channelized Ethener” by Narrington at Hot Interconnect 22, August, 2014)図1 イーサネットのロードマップ(http://www.ethernetalliance.org/subcommittees/roadmap-subcommittee/)