ブックタイトル実装技術1月号2014年特別編集版

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概要

実装技術1月号2014年特別編集版

29スマート・リフロー炉(直熱伝導の積極活用)によるAu:Sn共晶はんだプロセスはんだ関連技術(株)日本オーエルティドは壊れやすく、ハンドリングにもっとも注意が必要である。密封状態の不良原因もリードの破損から発生することが多い。SS/Lでは設計上この問題の発生を抑えているが、前にも書いた通り、適切なはんだ付けがなされないと温度サイクル中にガラス絶縁体に割れが生じることがある。 SIKAMA Falcon 5/C炉と内部構造を図3 に図示した。このベンチトップ炉は5 つの加熱ゾーンと2 つの冷却ゾーンで温度プロファイルをつくり、不活性ガス雰囲気中を移動する。最初のゾーンは冷却ゾーンでこれはフードの外側にある。次の4つの加熱ゾーンと1つの冷却ゾーンはフード内にある。4つの加熱ゾーンには加熱された不活性ガスを均等に送るマニホールドがある。ガス温度は各ゾーンのプログラムで設定温度に上昇されるようになっているため、ホットプレートと共に、それぞれ加熱ゾーンの温度制御ができる。これらにより、パーツが炉内を通過する際、プログラム通りの温度プロファイルが柔軟的に実現することができる。加熱ゾーンの後に1 つの冷却ゾーンがあり、このゾーン上にもガスマニホール経由不活性ガスが送られる。フード内の酸素濃度レベルはこれらのマニホールド経由投入される不活性ガスで、低酸素環境が保たれている。 スウィーパバーにより、パーツを窒素ガスなどの不活性ガス雰囲気中を移動する。4.はんだ付けパラメータの最適化 今回の研究に採用されたパラメータは表1 にある通りである。これらのパラメータは1 つずつ系統的変更し、再現性がありとぎれない一定なはんだ付が得られるまで実験を続けた。実験結果の最適なパラメータも表に加えた。 純窒素ガスでもそこそこの結果を得ることはできたが、5%のH2 を加えることで、よりはんだのウェッティング効果が向上された。H2は還元剤の効果があり、Auはんだ面上の酸化物を取り除く効果があった。H2 の割合をさらに10%、15%と増やして検査した結果、特別にはんだウェッティング効果の進歩は見られなかった。ガスの分量を増やしても効果は特別に良くもならなかった。投入速度を毎分19リッターに下げても良い結果が得られた。むしろ、はんだフィレットの質は、リフロー温度プロファイルと各ゾーンのドウェル時間によって変化が見られた。図2 SS/Lリングフレーム構造と断面図3 SIKAMA 5/C炉の外観(右)と内部構造(左)表1 最適プロセス用パラメータ