ブックタイトル実装技術1月号2014年特別編集版

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概要

実装技術1月号2014年特別編集版

26はんだ関連技術123   スマート・リフロー炉とは スマートフォン、スマートハウスなどに使われているスマートは、2010年6月に閣議決定された我が国の「新成長戦略」の基本コンセプト:スマート、グリーン、セーフティからきている。 スマートは高機能、低価格、使い勝手、好印象など、グリーンはCO2削減などの耐環境性、セーフティは安全、安心である。 はんだリフロー炉は鉛レスという大きな関門を乗り越えたが、高消費電力、残留フラックス対応などのグリーン化、設定時間~リフロー時間の大幅短縮、低価格化、宇宙ステーションやプリント基板などに用いられるAu-Snはんだリフロー機能などのスマート化、グリーン化には多くの課題がある。 米国SIKAMA社のリフロー炉&硬化炉はスマート化、グリーン化がもっとも進んだ炉の一つである。このリフロー炉を購入されたある日本企業から選択された決定的な動機をお聞きした。 ① 既使用の同種リフロー炉にくらべて大幅に消費電力が少ないこと、すなわちCO2削減が可能……グリーン化 ② 短昇温時間と± 2 ℃という温度精度、これは、ますます超小型化する電子部品、積層基板化のリフローへ対応が必須であり、日本製品では見つからなかった。またSIKAMA社の採用しているユニークな独自のウォーキングビーム方式機構の高速、高精度なプロファイル作成にも大きな期待をしている……スマート化 90 年代から鉛フリーのリフロー開発が本格的にはじまり、大きな進歩をとげてきたが、対流や放射技術に重点がおかれ、もっとも効率がよく、高速・正確制御ができる直熱伝導を積極的に取り込んだリフロー炉がほとんどなかった。 ●ベアボードや電子部品の上昇温度を均一にする  ……対流、放射 ●ベアボードや電子部品の接合部間温度差を少なくする  ……従来はΔT=±3℃、⇒±2℃/直熱伝導の積極活  用(本稿でご紹介するスマートリフロー炉) ●温度プロファイルの再現性をよくする  ……対流、放射、伝導の制御   リフローに直熱伝導を   積極的に取り込んできた   SIKAMA社 米国サンタバーバラのSIKAMA社(Sikama International社)は創立以来31 年間、リフロー炉に直熱伝導を積極的に取りいれてきた。2013 年IMAPS(InternationalMicroelectronics Assembly & Packaging)集会でこれまでもっとも電子回路業界に技術面で貢献した企業に送られる特別賞を受賞した(写真1)。 本稿では以下に、直熱伝導を取り入れたSIKAMA社のリフロー炉(FALCON 5 / C)でのAu:Sn共晶はんだ付け事例で紹介する。   フラックスレスの   Au:Sn共晶はんだハイブリッド   リングフレーム接合1.概略 米国SSL社において、リング形フレームを厚膜ハイブリッド・サブストレートのフラックスレスAu:Sn共晶はんだ接合に、シカマ・インターナショナル社のFalcon5/Cリフロー炉を使用して成功した。Falcon5/C炉の正確なパスマート・リフロー炉(直熱伝導の積極活用)によるAu:Sn共晶はんだプロセス(株)日本オーエルティ / 吉田 耕