ブックタイトル実装技術12月号2013年特別編集版

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概要

実装技術12月号2013年特別編集版

541. 外層配線の場合 (FR-4) 表1に示すのは、外層配線で層厚を変化させた場合、配線のインピーダンスを50Ωにした場合のおおよその配線幅です。材料の誘電率は1GHzで、FR-4=4.2、高周波用材料は3.66としました。実際の誘電率は同じFR4でもメーカーの違いや厚さ、コア材とプリプレグの違いなどでも異なりますが、ここでは一つの例として、この値を使用しました。また、実際の基板では基板表面にはレジストが塗布されていて、配線特性にはこのレジストの影響が小さくありませんが、ここでは、レジストは塗布されていない状態で検討しました。 レジストの厚さの均一性や、電気特性などは結構なばらつきがあり、配線特性にもばらつきがでます。 図9にFR-4 基板で層厚を変えた場合の50オーム配線での損失を示します。層厚が厚くなるに従い、50Ωを保持するための配線幅が広くなります。シミュレーション結果を見ると、層厚が厚く、配線幅が広くなるほど損失が小さくなることがわかります。 図10は基板材料を高周波用の低損失材に反抗した場合の損失です。 高周波用の材料は誘電損失(誘電正接=tanδ)が小さいだけではなく、誘電率もFR-4 材に比べ、小さくなっています。このため、同じ板厚で50ΩにするためにはFR-4 基板に比べ、配線幅が広くなります。低誘電材も層厚が厚く、配線幅が広いほうが損失が小さくなっています。さらに、FR-4基板より、この傾向が大きく出ています。きれは誘電損失が小さいため、配線幅が広く、抵抗損失が小さくなるほど損失が小さくなるためです。 図11は図9と図10を重ね合わせたものですが、基板材料による損失の違いがよくわ前田真一の最新実装技術 あれこれ塾表1 層厚と配線幅 (50Ω)図9 配線50Ωで層厚を変えた場合の損失(FR-4、表層配線) 図11 FR-4と低損失材の損失の違い(表層配線)図10 配線50Ωで層厚を変えた場合の損失(高周波用低損失材料、表層配線) 図12 表層配線と内層配線の損失の違い(FR-4)