ブックタイトル実装技術9月号2013年特別編集版

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概要

実装技術9月号2013年特別編集版

27のために研究開発の重要性を再認識し、“Open innovation”と“Close”を使い分けるビジネスモデル/開発体制の構築の必要性を、本ロードマップでは強く提言している。 またここでは、めまぐるしい市場変遷の例として、これまで携帯電話が無線ネットワークに接続する端末の中心であったが、2010年から2011年にかけて一気に、インターネット利用にすぐれているスマートフォンに置き換わったこと、及び、いまやマイクロプロセッサの存在なしでは成り立たない電子化された自動車産業が、環境に優しい車へと変化するとともに、安全性、利便性と快適性の向上、さらに、自動車単体だけではない人にやさしい社会との関わりに向けたツールとしての電気自動車(EV,HEV)を核としたカーエレクトロニクス情報産業に向かっていることが挙げられている。3.低消費電力・高速デバイスの普及を支える 半導体パッケージ開発動向 スマートフォンに代表される携帯電子機器の低消費電力化のために、電源電圧の低電圧化と高速化に向けたバス幅の拡大と伝送距離の短縮が進んでいる(図3)。 外部との信号周波数が5GHz以上の高速信号のデバイスをQFPやQFNでも供給してきたが、バス幅が広いデバイスに対応するために端子数の多いBGAやFBGAが必要になる。さらに外部端子が多くてFBGAに納まらない場合、チップ全面に端子を配置して、電源/グランドのループインダクタンスを小さくできるフリップチップをデバイスとして搭載するフリップチップBGA (FCBGA)が使われることになる。さらに、2次元構造では総バンド幅は頭打ちになるので、TSVを使った3次元化と光信号化が必須となってくる。 自動車のエンジン直載用途では、125℃の周囲温度条件まで動作保障された製品が出荷されており、現在ではジャンクション温度が150℃まで保障された製品が市販されている。エンジンコントロールユニット用半導体パワーデバイスとして注目されているSiCでは、ジャンクション温度300℃でもチップは動作することが確認されている。従来は、融点が高く粘塑性の高熱伝導ダイボンド材として、鉛を主成分としたはんだが使用されていた。しかし、2016年にRoHSの見直しが予定されているが、新規なPbフリーはんだ材が必要となる。熱伝導率と温度サイクル耐性の観点からSn-Sb はんだが有力である。4.変化する将来の生活環境と世界をリードする 電子部品の動向 従来の電子機器分類からではなく、注目する機器市場におけるニーズから技術動向を捉えている。 ①ヒューマンライフ:少子高齢化、低成長経済、高度ネットワーク化を背景に家庭を中心で楽しむ家電から最先端ビジネスツール/高機能情報機器を実現するスマートフォン、スマートTV・タブレット、住宅/照明、エンターテイメントさらにはQOL に関連して介護ロボット ②モビリティ:人や情報の移動のしやすさにおける安全性(オートパイロット)、利便性(IT の高まり、移動スタイルの多様化)、環境性(ゼロエミッション)の進化の観点から環境対応車をはじめ、自動運転、及びコネクティッドビークル ③エネルギー:流通経路(エネルギー源、送電、電力消費)において、再生可能エネルギー、災害対策、省エネ、蓄エネの観点から注目されているスマートコミュニティ、スマートハウス、エネルギーハーベスティングなどにおける応用機図2 電子機器の分類一覧図3 半導体パッケージの接続方法と伝送レート