ブックタイトル実装技術6月号2013年特別編集版

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概要

実装技術6月号2013年特別編集版

33プリント配線板材料におけるポリイミド樹脂の応用プリント配線板製造の動向を探る(株)ピーアイ技術研究所7界を超える可能性も出てきている。 その主なものを表4 に示すが、これらの特性は、イミド樹脂で補完あるいは向上できるものである。そのため、双方を補完的に組み合わせることが、その解となる可能性が高いと考えられる。この補完的な組合せを実現することができる有力な候補が、エポキシ- イミドポリマアロイである。   エポキシ-イミドポリマアロイ樹脂1.ポリマアロイにおける相溶性 ポリマアロイにおける相溶性の定義は学術的観点からすると分子レベルでの相溶性の可否であり、相図(熱力学)を用いて判定することができる。 しかし、プリント配線板材料開発での実用的な観点からは、分子レベルでの相溶性は問題にならず、巨視的レベルで非相溶性でないことの可否で十分であり、判定としてはその薄膜形成能の可否で十分である。 ここで、相溶系を目標とする理由は、表5 に示すように非相溶系では特異な特性付与の可能性があるが、均一な特性付与に不安があることから、特異的ではないが、補完的な特性付与が可能であり、均一特性が得られやすいポリマアロイ構造を目指すためである。2.エポキシ-イミドポリマアロイ樹脂の設計 この基本設計は、図1 の模式図を示すように、ポリイミド樹脂に構造的にエポキシ樹脂との相溶性が向上する樹脂設計を行い、かつ相溶化成分を導入するというものである。 そのため、ポリイミド樹脂の相溶性の向上のために、溶剤可溶性ポリイミド樹脂として、ブロック共重合体を採用することは非常に効果がある。一般的なポリイミド樹脂の設計で特性向上のために各種変性したエポキシ樹脂との相溶性を向上させることは非常に難しいが、ブロック共重合体においては、構成単位となる酸、アミンを複数選択し、組み合わせることも可能なため、その設計の自由度を拡げられるためである。図1 エポキシ-イミドポリマアロイ模式図表5 ポリマアロイ比較基本樹脂設計SAP 系樹脂化