実装技術3月号2013年特別編集版

実装技術3月号2013年特別編集版 page 18/38

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概要:
16特性インピーダンス(Z0)は次の式で表される。   Z0 = R + j ω L      G+jωC(Ω/m) ここで、R : レジスタンス、G :コンダクタン L :インダクタンス、 C : キャパシタンス、ω=2π f である。 ....

16特性インピーダンス(Z0)は次の式で表される。   Z0 = R + j ω L      G+jωC(Ω/m) ここで、R : レジスタンス、G :コンダクタン L :インダクタンス、 C : キャパシタンス、ω=2π f である。 高速伝送においては特性インピーダンスの整合とその精度が重要となる。2.表皮効果 信号が高周波となると、信号電流は導体の表面を主として流れる。周波数の関数で、その厚さ( δ)は次の式となる。周波数と厚さの関係は表4に示した。   δ= 2/σωμ ここで、δ : 表効果の厚さ、σ : 導電率、μ : 透磁率、である。 表皮効果を考えた導体損(αR)は次式で、βは定数である。   αR=4.34× β ω × RDC        1-е-β  ω  Z0 また、信号の伝搬速度は基板材料に依存し、伝搬速度(ν)、および、誘電損(αD)は   ν=K● C 1/εr    (m/sec)   αD=k● f● εr●tanδ最近のプリント配線板技術の動向プリント配線板技術髙木技術士事務所5となり、低誘電率、低誘電損失の材料が重要となる。 これらの特性ともに機械的特性、実装性との整合を必要とし、プリント配線板を実現するためには絶縁材料の改善と生産技術の高度化が必須なものとなる。   プリント配線板の構造と   そのプロセス プリント配線板が高密度化し、高度の特性を必要とするために、現在はほとんどが、多層プリント配線板となっている。これを製造するプロセスは長い間めっきスルーホール法が主流であり、現在でも、広く用いられているプロセスである。 しかし、より高密度化をめざし、1991年ごろよりビルドアップ多層プリント配線板の開発が進められ、1998 年になり、プロセス、材料、装置などのインフラストラクチャーが整備されるに従い、世界的に産業基盤が出来上がり、今日では一般的になってきた。1.基本的なビルドアッププリント配線板 2) もっとも基本的なビルドアッププリント配線板は図2 に示すものである。そのプロセスは図3 に示した。ほとんどの技術はめっきスルーホールプロセスと同等であるが、絶縁材料と微細な穴をあける穴あけ法が異なっている。 この基本的な構造はビルドアップ層の支持体としてコア基板を用いている。このコア基板は厚さが大きく、低密度のため伝送特性が劣化するので、コアレス基板が必要となってきている。2.コアレスビルドアッププリント配線板 3) コアレス基板とするためには、機械的強度の小さいビルドアップ層材料を補強することが必要である。表4 信号周波数と導体厚さ図2 基本的なビルドアップ構造のプリント配線板コア基板ビルドアップ層ビルドアップ層