実装技術11月号2012年特別編集版

実装技術11月号2012年特別編集版 page 21/52

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19シミュレーション適用により実装工程のコスト・期間・品質を向上 ?リフロー解析などを簡単な操作で実現するプリント基板専用構造解析システム『SimPRESSO』?実装工程に貢献する技術・ソリューション(株)富士通シ....

19シミュレーション適用により実装工程のコスト・期間・品質を向上 ?リフロー解析などを簡単な操作で実現するプリント基板専用構造解析システム『SimPRESSO』?実装工程に貢献する技術・ソリューション(株)富士通システムズ・イースト4の影響、バンプ配列や形状の影響、はんだ材質の影響などの解析評価も可能である。5.部品発熱による熱変形解析事例 基板設計において、部品発熱による基板変形も課題の一つである。 図6 は、基板中央付近の2 つの部品が発熱した際の冷却用シートによる放熱対策の効果を解析したものである。 解析結果は温度分布及び基板変形状況を表示しており、冷却用シートなしの場合と比較して、発熱部品がある基板の裏面に冷却用シートを2枚貼った場合は、ピーク温度が約3 割低下し、それに伴い基板そり変形も減少させる効果がみられる。 部品発熱による熱変形解析では、この他に基板上の部品配置の影響、外気放熱(熱伝達)対策による影響、基板取り付け条件によるそり変形の影響などの解析評価も可能である。   現場で簡単・短期間で運用できる   解析システム このように、プリント基板に関する解析現象には様々なものがあるが、これらは今まで解析専任者が時間をかけて行っている解析業務であり、シミュレーションの適用要望はあるが、実際の現場での運用を考えると導入適用を躊躇してしまうという状況は多い。 そこで、『SimPRESSO』では、実際の現場で実装技術者や基板設計者が、簡単な操作で短期間に解析業務を行えるような仕組み作りを行っている。 『SimPRESSO』の代表的な機能をいくつか紹介する。1.シナリオに従う簡単操作による解析作業 解析初心者の場合、一般の汎用解析ソフトウェアでは、実際に行いたいプリント基板解析に対して、どの解析コードを選択し、どういう条件をどのような手順で定義するのかがよく分からず、導入したが結局解析による評価を行わなくなってしまったという話も少なくない。 『SimPRESSO』には『シナリオ』と呼ばれるプリント基板構造解析の各現象に応じた操作手順を示したメニューがあり(図7)、利用者はこれから行いたい解析のシナリオを選択した後、シナリオの指示に従って操作することにより、解析モデル作成、解析実行、解析結果評価までの一連の作業を簡単な操作で実現することができる。 このシナリオには、解析現象ごとに必要となる様々な解析ノウハウがすでにシステム上に埋め込まれており、最低限必要な情報のみをシナリオの指示に従って定義するだけで、最適な解析モデルを作成できるようになっている。解析実行時も最適な解析コードを利用者に意識させることなく自動選定して解析計算を行い、解析結果の表示の際にも、各解析現象の評価に必要な解析結果のみを表示可能とすることによって、評価ポイントのガイド的な役割も果たしている。 これにより、解析初心者でもプリント基板に関する高度な解析を、簡単な操作で悩むことなく実施することが可能となっている。 また、『SimPRESSO』は、必要なシナリオのみを組み合わせて導入することが可能なため、各利用者図6 部品発熱による熱変形解析図7 シナリオに従う簡単操作による解析作業