実装技術11月号2012年特別編集版

実装技術11月号2012年特別編集版 page 12/52

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10■実装用キャリア『PROLEADER』  『確実な保持性能』と『はがしやすさ』、そして簡単なメンテナンスだけで繰り返しの使用に耐える『高耐久性』を実現する実装用キャリア。 この製品は、同社の実装工程の現場に....

10■実装用キャリア『PROLEADER』  『確実な保持性能』と『はがしやすさ』、そして簡単なメンテナンスだけで繰り返しの使用に耐える『高耐久性』を実現する実装用キャリア。 この製品は、同社の実装工程の現場における以下の要望を受けて開発された製品である。●印刷工程、リフロー工程でもFPCが 浮かず、確実に保持するキャリアであ ること●実装後、キャリアからFPC を剥離す るときにFPC が反ったり、はんだ部 に異常な力が掛からないこと●簡単なメンテナンスで、繰り返して使 用できることにくい、という欠点があった。 同製品は、適正な張り付き力のため、実装後、FPC を剥がした後も反りやゆがみがない。剥がす際も適正で、FPCをゆがめる様な角度で剥がさずにすむ。 同社のFPC実装プロセスでは、平坦な状態でのハンドリングが可能となり、大幅に実装不良を低減したという。●繰り返し耐久性が高く、支持体、粘着 層の材料が安定している 本製品の粘着材料には、200℃以上でも分解せずに安定した特性を有するシリコーンを使用している。このため表面の分解が少なく、高温下におけるアウトガスの発生がほとんどない。このように、揮発による粘度の変化がないので、高い繰り返し耐久性を実現することができるのである。 同社ではこの製品の開発に際し、キャリアから基板を剥がすメカニズムの研究や、剥離モデルを使用した実験を重ね、主に以下のような問題点を洗い出した。●部品が実装されている基板は、その剛 性は不均一となるため、剥がしの際に は複雑なメカニズムを呈することに なる。これにより、剥がす力が大きく ばらつくことになる●高速で剥がすためには大きな力が必 要になるが、この力は基板にかかるこ とになる。これが基板を塑性変形さ せ、基板の歪みや、部品端子に負荷を かけ、クラックなどを発生させる そこで、粘着精度の調整などを実施するなどして同製品・実装用キャリアが完成。同社のデジタルカメラの実装工程での使用を開始し、すでに多くの生産実績を有するとともに、発売以来、大きな反響を呼んでいる。 同製品の主な特徴をご紹介する。●貼り付け時は位置の調整が簡単にで き、かつ剥がす時にFPCが反らないよ うな適正な張り付き力をもっている FPC の固定は通常、両サイドや四隅をテープで押さえるか、全体をキャリアで固定するという方法をとる。 しかし、周囲だけを固定するテープを使う方法ではゆがみや浮きの発生につながってしまう。そこで、全体を固定できるキャリアが多く使用されているが、これまでのキャリアはリフロー炉の中から出てきたFPCをキャリアから剥そうとする際に、粘着力が高くなりはがし実装用キャリア富士フイルム(株)/ 富士フイルムグローバルグラフィックシステムズ(株)PR●化学的にも安定しているので、キャリ ア上へのごみや異物付着も清掃する ことで特性を維持できる 本製品は、アルコール類による清掃で基材表面の油脂分を含めたほとんどの異物を除去することができる。 また通常、キャリアはAOI への配慮から黒色であることが多いが、本製品は白色となっているため、ごみや付着した異物を視認することができるという点も大きな特徴である。                  <請求番号 L7005 >