実装技術3月号2012年試読

実装技術3月号2012年試読 page 13/26

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概要:
31透明フレキシブル基板でイノベーションするプリント配線板技術の最新動向シライ電子工業(株)6どの透明接着剤と類似したプレポリマを用いたため、透明フレキシブル基板材料との相性が良く、透明性も全波長域での....

31透明フレキシブル基板でイノベーションするプリント配線板技術の最新動向シライ電子工業(株)6どの透明接着剤と類似したプレポリマを用いたため、透明フレキシブル基板材料との相性が良く、透明性も全波長域での透過率で90.0 %以上、ヘイズが5.0 以下である。現在はRoll to Roll の生産効率をさらに高めるために、このレジストインキから異種のプレポリマを用いたレジストインキに変更し、透過率、ヘイズも見直した。またレジスト塗布は、同様にRoll to Roll方式で塗布は印刷法を採用した。 以降の工程は、要求仕様によって異なるが、表面処理、外形加工、検査などの工程を踏んで、透明フレキシブル基板『SPET』になる(図3)。   透明フレキシブル基板の   実装・組み立て生産方法 透明フレキシブル基板『SPET』はベースフィルムにPETを採用しているため、ポリイミドなどと比較しても耐熱温度が低い。そのため、リフローはんだ実装する場合は、加熱収縮なども考慮してリフローはんだ実装を行う必要がある。通常、ポリイミドなどを用いたフレキシブル基板は搬送用ボードにフレキシブル基板を貼り付け、その柔軟性を補う実装方法を採用する場合が多い。この方法で、透明フレキシブル基板『SPET』をリフローはんだ実装する場合は、加熱収縮の影響を加味して低温クリームはんだを推奨している。これら透明フレキシブル基板『SPET』ならではの実装・組み立てによる注意点もあるため、部品実装・組み立てによる生産対応も行っている。 その実装評価として、連続振動、短時間振動、輸送振動、輸送衝撃試験をClass Sで実施して、実装・組み立ての信頼性を高める取り組みも実施している。 この透明フレキシブル基板『SPET』の採用事例は、アミューズメント機器の照明・イルミネーション、液晶・有機EL 周辺ドライバ、車載LEDミラー・テールランプ、ディスプレイ表面(静電センサ)、コンサート・空間イルミネーション、携帯プレイヤ、アンテナ、医療用機器などがある(図4)。最近では、太陽光発電用のベースフィルムとしての引き合いも多い。しかし、あくまで1製品ごとでの採用であり、目指すべき総量としては、まだ満足が得られるレベルには達しておらず、まだ開発商品の域を脱していないのが現状である。図3 透明フレキシブル基板『SPET』 図4 採用事例((株)日建設計様)