実装技術1月号2012年試読

実装技術1月号2012年試読 page 19/24

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51写真4 写真5写真3ド間80 μの間隙にもカバーレイを形成させる場合もあり、この位置合わせの精度は仕上がりの品質にも影響を及ぼすことから、慎重に作業が進められる。 ガラス系リジット基板では、ソルダレジスト....

51写真4 写真5写真3ド間80 μの間隙にもカバーレイを形成させる場合もあり、この位置合わせの精度は仕上がりの品質にも影響を及ぼすことから、慎重に作業が進められる。 ガラス系リジット基板では、ソルダレジストのインクがカバーレイに相当する役割を果たすが、可撓性を有するフレキシブル基板でインクを採用すると、製品化されてからインクにひび割れが発生するリスクがあるので、コストダウン目的で不用意にインクを採用してはならない。製品として使用時に屈曲作業下にさらされない場合であれば、レジストインクが採用されるケースもあるが、この場合のインクは、リジット基板向けの材料とは性質が異なり、乾燥後に一定の粘性が保たれた専用インクが採用される。写真2はインク塗布後の乾燥オーブンである。最近では、LED 照明用途向けに白色・黒色などに着色されたカバーレイがあることを付記しておく。2.積層プレス 仮接着後、位置合わせ用のガイドピンの穴をあけ、ガイドピンで位置を合わせる。上記のような高密度配線での張り合わせも珍しくないことからガイドピン加工は自動化することが難しい。画像により位置を合わせる。 すでに述べた通り、リジット基板のようなドライフィルムやインクは採用されることが少ないことから、この位置合わせの工程は仕上がり品質を左右する重要な作業である。 ベース回路とカバーレイの位置合わせの完了後(写真3)は、これを積層して鉄板で挟み、熱プレスで加熱・加圧して硬化させてベース材とカバーレイを完全に密着させる。写真4 は積層前のレイアップ作業である。積層プレスの工程において接着剤に使用される熱硬化タイプのエポキシ樹脂がベース材とカバーレイを完全に接着する。プレス加工前の積層の段階では、膨れ・剥がれを防止するためにボイドを排除する工夫が取り入れられる。当社では、7 台の積層プレス装置が稼働している(写真5)が、すべて真空で200 ℃、30 ?40kg/cm2 の熱と圧力を加えられる。以上の条件下で1 時間が1 サイクルとなっているが、積層の枚数、加熱調整、ボイド対策のエア抜きなどがノウハウとなる。積層プレスの設備は、リジット基板の場合には多層板の積層にのみ採用され、2 層板では不要であるが、ベース材とカバーレイの積層には必要不可欠な工程である。このような、工程が複雑であり、作業の自動化が困難であることが、フレキシブル基板の価格がリジット基板より高コストである理由のひとつとして挙げられる。