超高性能モータ用CNT電線の技術開発テーマが環境省のプロジェクトに採択
〜CNT電線の移動体用モータへの応用可能性を実証へ〜

2017年6月16日

当社が提案した「交通低炭素化のための超高性能モータを実現するカーボンナノチューブ(CNT)電線の技術開発」テーマが、環境省が実施する「平成29年度CO2排出削減対策強化誘導型技術開発・実証事業」に採択されました。
今後、CNTの電線化による移動体モータへの応用可能性を、共同実施者の産業技術総合研究所(ナノ材料研究部門)およびアドバイザーの信州大学カーボン科学研究所と実証します。

背景

CNTは炭素原子が六角形に結合したシートを円筒状にした構造の物質です。銅の1/5の軽さで鋼鉄の20倍の強度、金属的な導電性という優れた特性を持ちます。CNTはナノ炭素材料の一つとして、電子部品の軽量化や大幅な性能向上に貢献する素材としても期待されており、低炭素社会実現に必要な超軽量・高機能材料です。
CNT 電線でモータを従来よりも小型軽量化できれば、例えばインホイールモータの実用化に繋がる等により、CO2 削減、省エネに加えて、車内空間の拡大や自動運転の高度化など交通での快適性や安全性の向上が期待できます。

内容

当社は、これまでの開発成果をもとに、環境省が実施する「平成29年度CO2 排出削減対策強化誘導型技術開発・実証事業」に「交通低炭素化のための超高性能モータを実現するCNT電線の技術開発」テーマを提案し、このたび採択されました。本事業の期間は2017年度~2019年度(予定)で、移動体のモータ向けにCNTコイルを開発することで、CNT電線のモータへの応用可能性を実証する予定です。
今後とも当社は、CNTが持つ高強度、超軽量、耐環境特性などを活かして、電線の軽量化や低損失化を達成することで、交通分野をはじめとする省エネルギー社会の実現に貢献してまいります。

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